KENSO -LIVE 2005-
OFF TO THE USA

出演:清水義央(G)、小口健一(Key)、光田健一(Key)、
三枝俊治(B)、小森啓資(Dr)

2005.6.26(日) 川崎 CLUB CITTA'



 年に一度の楽しみ、KENSOライブがやってきた。10年近くKENSOを聴いてきて、少しずつ曲とタイトルが一致してきていて、是非とも生で聴きたい曲、きっと演奏してくれるだろう代表曲などを自分の中で意識するようになり、なんとなく心構えをして臨む。
  今回は、なんと言っても二週間後のアメリカでの出演も控えていたので、メンバー達のホームページで、リハーサルの感触などを読みつつ気持ちの盛り上がりを認識し、そこで語られていることは実際の音にするとどうなるのかを、このライブでもって確認するという機会にもめぐまれた。

 演奏が始まって、「一曲目はこう来たか〜」。イントロが始まるや、「うわ〜」と一曲ごとに小躍り、満身ほくほくの笑顔で舞台を見つめるわたし。聞きたかった曲が次から次へと聞ける幸せ。全演奏曲のうち、7割くらいはタイトルまでわかるものだった(まだまだ修行不足?^^;)。

  演奏自体は、CDの編曲とは少し変えているものも発見できたと思う。具体的に言葉で言うのはなかなか難しいのだけど、曲中で一瞬ストップがかかったり、今までなかったキーボードの旋律を増やしていたり。メドレーで、全体に前の曲と同じリズムに合わせてたり。細かい変化を見つけては「おっ」と小さく反応してしまう。

  それにしても、今回の演奏は勢いがすごい。バンドのまとまり具合いがとてもよく、一本太い線が通っているようでしかもその線が引き締まっている。脂がよくのった極上のトロみたいな(食べたことないから想像です)、なんとも言えない満足感。この場にいられることの幸せを痛感し、メンバー達が語っていた音の感触とはこれなのかと納得するのであった。

  もうひとつの密かな楽しみは演奏の合間のMC。今年の清水さんは変化球を投げてきた。音楽批判の毒舌は控えて、その矛先を女学生雑誌に?またまたおもしろおかしく内容を分析する。ここまで来たら、日常の一瞬の偶然をどこまで深く掘り下げることができるかにかかってるよなぁ。その視点には脱帽ですわ。

  ライブ直後、うまく言葉に出来なかった。サウンドを体で浴びて全身で吸収してしまい、そのまま蓄えられた。それはいつでも、その時受けた感覚のまま取り出して感じることが出来る。でも言葉では何とも言い表せない。そんな状態を今も持ち続けている。
(2005.9.24 & 2006.1.8 そにあ)