動物園の裏側
子供の頃、大好きだった動物園。水族館も大好きでした。でも、子供たちが喜ぶ風景の裏側で何が起こってい
るのでしょう?
近頃、名古屋市が経営する名古屋港水族館によるシャチの捕獲問題が話題になり、有志がシャチ捕獲のための
支出差し止めを求める監査措置請求を行いました。名古屋港水族館がシャチ捕獲・購入のために使用する予算は
3億5千万円です。支払い先はロシア、そしてロシアが捕獲できなければ、他の国となるでしょう。諸外国にと
って日本のお金はとても魅力的です。金払いのいい、豊かな日本。そんな経済力にものを言わせることばかり、
いつまで続けるのでしょう。3億5千万円もの予算があれば、ロシアのシャチを捕獲する代わりに、ロシアのシ
ャチの生態解明を行うことが可能であり、それこそが経済的な豊かさに精神的な豊かさが追いついていない日本
人の財産になります。もう、お金で動物を買って(飼って)表面的に繕った偽の水族館を子供たちに見せること
は止めにしませんか?それよりもホエールウォッチングや海底トンネルなどにより彼らの野生での姿そのものを
見せる方法を発達させた方が、子供への生物学教育にも矛盾がないし役立つのではないでしょうか。
獣医になるために大学に在籍していた頃、○○市が経営する○○動物園から持ち込まれたウサギが「実習用」
として持ち込まれました。このウサギたち、夏場、子供たちのための「動物ふれあい体験」のようなコーナーに
使われていて、そのコーナーが閉鎖される冬場に毎年持ち込まれる習慣となっているものでした。子供たちが触
れ合って、温もりを感じ、初めて自分たちより小さいものを「愛しむ」という感情を抱いた動物たち。その動物
たちが裏ではただ単に一時の「道具」として扱われ、用が済めば「処分にお金もかからないし、面倒くさくない。」
動物園の理由で大学に持ち込まれていたなんて子供たちが知ったら、大人はどう説明するのでしょうか?もう、
そんな嘘も止めませんか?
絶滅が危惧される希少動物の保護と繁殖、人々への啓蒙機関としての先進的動物園には賛成です。しかし、従
来型の「見せ物」としてしか機能しない動物園は時代遅れで動物ばかりでなく人のためにもならないと思うので
す。
水族館でイルカをみたいあなたへ