■最近はモニター(CRT)が安く出回り、17インチにおいては3万円以下の製品もある。このような製品でも、CRT の品質やビデオ回路の設計がそこそこであれば、画像処理用に使えないこともない。
■一般に廉価版製品は、経年変化の大きいものが多い。細かいパーツのグレードが影響しているのであろうか。管理人の使用しているうちの1台も、購入から一年半ほどで、ホワイトポイント、ブラックポイントともに狂ってしまっている。この狂いをモニター自体で調整するのに、ホワイトポイントはRGB 独立したレベル調整、ブラックポイントはRGB 独立したカットオフ調整(黒の基点)が必要である。
■しかし廉価版製品には、色再現をコントロール機能が少ない。これは先に説明した「経年変化」が激しい事と合わせて、画像処理用として使用する場合、最大のネックとなる。廉価版製品では色温度設定はあっても、RGB 独立したレベル調整のないものがあり、さらには RGB 独立したカットオフ調整が付いていることなど絶対にあり得ない。しかし、最近はそこそこ高級機でも RGB 独立したカットオフ調整はない。この理由はコスト低減というより、品質向上により安定してきたので不要としているかも知れない。しかし実際はかなり狂うことがあり、これを知らないユーザーはガンマを調整して色調整したつもりになっている場合がある。
■そのような訳で、安物モニターのブラックポイントを如何に調整するかというのをテーマにしてみた。
■その調整は Mac の場合、コントロールパネルから行うのが一般的だ。そのコントロールパネルとしては、Mac 純正の「モニタ調整アシスタント」があり、Adobe からは「Adobe ガンマ」が提供されている。