冷却ファンスピードコントロール (V 4)

 電子装置等の筐体内の温度上昇を軽減するために、冷却ファンが使用される場合がある。その中には回転音や風切り音の激しい物や、内部にほこりが溜まり易くトラブルの原因になっている物がある。またこれらファンの殆どが回転スピード一定(フル回転)ある。
 一方、冷却ファンを使用したある装置の仕様書を見ると、使用(環境)温度範囲10℃〜40℃等と記載されていたりする。つまりこの装置の冷却ファンは、使用最高温度(40℃)に対応して設計されているという事になる。
 この事から使用最高温度以下では冷却ファンの回転をセーブして、騒音やほこり吸い込みによるトラブルを減らそうと考えた。この様な、合理的な冷却方法を装備した製品は数少ないが、みじかな所ではアルプス製プリンターMD-5000等がある。

回路の説明(回路図)

D1, D2を温度センサーに利用し、そこで発生する電位とVR1によって設定される電位とを比較してTR1を制御、TR1から出力される電流によって冷却ファンの回転数を可変させる。

比較回路に供給される電源は9Vに安定化してある。この意味は、冷却ファンに供給される電圧が一定でない事、ノイズや安定化されていない場合が多い事等である。

TR1は発熱するので温度センサー(D1, D2)に影響を与えない様に基板をレイアウトする事。なお、回路ではファンへの供給電力は3WだがTR1に放熱フィンを追加すれば増大できる。場合によっては温度センサーを独立させた方が良いかもしれない。

取付位置と使用感

本機(温度センサー部)の取付位置は筐体内上部の熱のこもり易い場所で、TR1の発熱に影響を受けない角度にする。

デスクトップパソコン(Perfoma 6310)に使用したが快適そのものである。環境温度24℃以下ではほとんど冷却ファンの回転音は聞こえない。ファンモーターの特性と思われるが、起動直前わずかにうなり音がする。また、同様にモーターの特性で極端な微速度回転が不可能な為、制御限界付近の低温環境では間欠動作すると思われる。これらの欠点を回避するには、TR1のベースとGND間に抵抗を接続し、冷却ファンを温度に関係なく微速度回転させておくことである。

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