ベントナイト(石粉)

 粘土岩の一種でモンモリロナイト(下図)、スメクタイトといった粘土鉱物を主成分とする。ベントナイトは水を加えると膨潤する特徴があり、土木基礎工事用泥水、鋳物成型粘結剤、農薬粒剤として使用されている。変わったところではキャットリター(猫のトイレ砂)に使用される。

 ベントナイトを水に溶かすと濃度10%程度では撹拌中は流動性を示すが、静置すると流動性を失うという「チクソトロピー性」を示す。さらに濃度20%以上ではゴテゴテの粘土状となる。

 このような膨潤性を有するため、ベントナイトをダンゴに入れると粘りを強くすることができる。

 ベントナイトによる粘りは海水より真水を使った方が強い。例えば海水で10%液とした場合、逆さにすると垂れて落ちてきてしまう。以前、食わせダンゴの実験でも寒梅粉によるダンゴのばらけは海水の方が強かった。ベントナイトに限らず、ダンゴにとことん拘るなら、水も変えたら面白いかも?


層状の化合物で層間に水が入り膨潤する。

右:ベントナイト10%液をよく振って、直後にビンを逆さまに
  したもの。当然重力で下に落ちる。

左:しかし10分程度放置すると逆さまにしても垂れてこなくなる。
  これがチクソトロピー性