特集 JR東海と静岡県について考える
                     JR東海は静岡を軽視しているか?
※2003年3月15日のダイヤ改正で浜松がひかり停車数が10本増え三島で2倍に増えた。

2002年12月28日の朝日新聞静岡版に次の記事が掲載されていました。

「JR東海は静岡軽視だ」との批判を強める石川嘉延知事の「通行税」構想を受け、県交通政策室は27日、新幹線停車本数や運賃割引率について県内と他県との差をまとめて臨時部長会議に報告した。報告は現行ダイヤをまとめたもので、季節列車を除いた東海道新幹線の停車本数は静岡で101、浜松で81だった。東北新幹線は宇都宮で106、郡山(福島県)で94.山陽新幹線は岡山で229、広島で199、姫路で127だった。県幹部は「人口60万人の浜松なのに、34万人の郡山より本数が少ない」とため息。別の幹部は「乗降者数なども考えないといけないけれど、もう少し何とかなるんじゃない?」と話した。6枚つづりの回数券の割引率も東京―小田原の14.7%に対し東京―静岡間は7.6%。在来線の本数も、静岡発の快速は5本だけでうち4本が有料と、豊橋(愛知県)、岡山、広島に比べて格段に少なかった。福山・企画部長は「地域エゴと言われてもいけない。年明けに収益性なども含めたより客観的、具体的なデータを掲示して、新幹線の停車本数増加などの要望活動を進めたい」と話しているJR関係者は「東海道、東北、山陽の各新幹線は列車一本の乗車人員が違うし、路線の性格も異なる。それらの事情をまったく無視した乱暴な議論だ」と反論している。

1)静岡県内各駅における新幹線の停車状況  2)東京〜名古屋における割引き率

こだま
ひかり
のぞみ
熱海上38,下34上2,下3―――
三島上38,下34上3,下3―――
新富士上32,下32―――――――
静岡上32,下31上18,下16―――
掛川上30,下30―――――――
浜松上30,下30上8,下8―――

(上=上り 下=下り)
駅名6枚組*(1枚)通常料金割引き率
新横浜7,500(1250)13205.6%
小田原16,020(2670)313017.2%
熱海19,440(3240)357010.1%
三島21,360(3560)38909.2%
新富士27,060(4510)49309.3%
静岡31,440(5240)56708.2%
掛川39,660(6610)71408.0%
浜松41,520(6920)75609.2%
豊橋45,240(7540)81908.6%
三河安城52,260(8710)94408.3%
名古屋55,380(9230)100709.1%
平均――――――――――9.3%

*新幹線自由席特急回数券           やすてつ調べ



1)の表を見るとやはり静岡県はひかりの停車は少なく感じるが現在の運行状況から考えて十分ではないだろうか。ひかりものぞみのような停車駅の少ないタイプと停車駅の多いタイプがある(これを俗に『ひだま』と言う)静岡県内に停車するのは後者のほうで『ひだま』である。県内ひかり停車可能駅は熱海、三島、静岡、浜松である。そのうち熱海と三島は隣り合わせなっている駅なので両方停車する列車は存在しない、また今後も存在できないだろう。たいていの県内停車の新幹線は静岡とあと一駅停車するのでこれ以上増発は不可能であると言う結論に達する。
2)を見ると新横浜までが一番割引率が低く、小田原までが一番割引率は高いことがわかる。新横浜までが一番割引率が低いのは在来線でも40分610円{新幹線15分1250円(割引)}とよほど急いでない限りこの短距離では新幹線は使われないからだろう。小田原は東京の通勤通学圏内であり、東京まで35分で着くことから需要が多いからだろう。三島〜名古屋までは8%〜9%前半の割引率なので静岡を軽視していないのでないか。浜松より大都市の名古屋よりも浜松のほうが割引率が高いわけだし、需要に沿った割引率ではないかとおもう。1),2)を通して静岡に停車しているひかりを3本ほど浜松停車にするべきだと思う。この情報で被害を被ったりしても一切責任を負いません。
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