作業療法は、就労援助の有効なツールである
| 障害を持つ人は、作業療法を求めているのではない |
| 職業復帰を望んでいるのである |
〜貴方の前に立ち現れた障害者(患者、利用者)が、「仕事がしたい」と訴える時、貴方は何ができますか? 復職のケースでは、職場の論理は、「治ってから、戻ってきて下さい。」である。 貴方は、どのようにアプローチできますか?
●講義のルール:学び方を学びましょう 問題意識が出発点
1.現実はいつも個別的具体的である。(経験を蓄積し、抽象化・一般化へ)
- 現場職員(講師)のフィルターを通して、障害者の職業問題を考える。
- 講師は、OTでも教員でもない。しかし、現場経験から「臨床の知」を有している。
2.学びの順序(知識・技術偏重への警告、作業療法はツールである)
- まず、「感受性」をとぎすまして、職業的障害を「実感」せよ。
- しかし、事の本質を理解するには、「基礎知識(社会経験含む)」が必要である。
- 最終的には、「技術」がないと「援助」(問題解決)できない。=>技術を磨け!
3.求めよさらば与えらん!(虎穴に入らずんば、虎児を得ず)
- 質問や発言の機会を作りますので、積極的に発言して下さい。
- 「質問紙」を配ります。講義時間最後の10分間で書いて、提出して下さい。
- 質問、意見、感想等何でもいいので、何か書いて帰って下さい。
- 書いて貰った内容は、何らかの形で、次回の講義に反映させます。
●講義の内容
1.今日の講師は、いったい誰なんだ!
- リハビリテーションセンター職能開発課 ← ある就労援助機関をケーススタディする
- ある援助者の職業選択〜職業的自己概念の形成 ← 講師をケーススタディする
2.働くって、いったい何なんだ!
- 感受性を研ぎ澄まし、職業生活を哲学する。
- もう一度職場に戻りたい
3.職業的障害って、いったい何なんだ!
- ケーススタディで、障害を科学する。何が困るのか。問題の構造を知る。
- 近代社会における職業を定義する。障害は、社会との関係で生まれるものだから。
4.職リハって、いったい何なんだ!
- 職リハに入門する
…理念・哲学、対象、方法
- OTの活躍の場
…リハセンターの場合/一般病院の場合
| 目的: |
職業リハビリテーションの援助の基本視点と方法論の概略を学ぶ |
| 講師: |
加藤 朗(名古屋市総合リハビリテーションセンター職能開発課) |
| 日程: |
1998年11月9日(月)・16日(月) 全2日間 |
| 時間: |
11:00〜12:30(90分) & 13:20〜14:05(45分) |