1996年6月27日登録 home
何かが生まれる予感がする,青春の座標軸。個の自立を問い続け,熱くなった後に,明日の糧をそれぞれが胸に残して去っていく。そんな青春の座標軸は,こうして生まれたのです。
羽田庄次 写真展<青春の座標軸> |
昭和の爛熟,高度経済成長の時代を生きた「羽田庄次」。今回の写真展では,彼の青春時代の作品を中心に紹介いたします。高度経済成長,学生運動,公害。ファインダーを通して,変わりゆく時代を見つめ続けた彼の写真は,青春の軌跡であり、まさに「座標軸」です。
時代を撮しながらも,彼の視線がとらえる「自己」は,飽食の時代といわれる現代の私たちに,忘れていた人間としての「感覚」を取り戻させてくれます。
午前11時〜午後9時30分(入店は午後9時まで)
場 所:インド料理と画廊の店「ガンガー」(地図省略)
入場料:無料
ジョイント・フォーク大会 |
「羽田庄次写真展」開催中に,ジョイント・フォーク大会をやります。音楽の好きな人,思いっきり歌いたい人,歌えないけど聞きたい人,とにかくみんな集まれ〜!
岡林信康から尾崎豊まで何でもアリの,超時代的フォーク大会だよ。もちろん楽器持ち込みもOK。楽器の出来る人は得意な楽器を持って集まってね。
☆日 時☆ 1994.8.6(Sat)
14:00PM START
☆場 所☆ インド料理 & LIVEのお店「ガンガー」
☆参加費☆ 500円(1ドリンク,歌集付き)
☆お願い☆
主催:『青春の座標軸』実行委員会
インド料理と画廊の店
名古屋市瑞穂区瑞穂通り2−8
第2近藤ビル2F
TEL(052)842−0036
地下鉄桜通り線瑞穂区役所駅
4番出口北へ徒歩3分
青春の座標軸「写真展」「ジョイントフォーク大会」しおり 前文
かつて街の中にもリアリティがあって自己表現の場があふれていた。1970年以降80年に入って,時代がとらえずらくなってきた。何かがすっかり変わった。90年代は隔絶した時代。
これらの写真は71年から75年までの写真である。北海道開拓百年を過ぎた頃の写真である。断絶した時代に学生だった当方は,自分の生きている日常の地続きの中で,少なくとも日本の近代を考えたくて北海道に足を運んだ。函館,札幌,旭川,室蘭,釧路,別海,根室・・・。
あれから20年。今でも断絶した時代をある意味でしょって生きている。
ボードリヤールは「時代はあまりにも性急に多くが実現してしまい,歴史の時間の連続性そのものが失われてしまった」と言う。一方で,現代は差別,貧困を依然として取り残してしまい二重のオリを膿んだ。
当方,「解放されない生」がいまだに未解決である。一つの時代の終わりを前に,新たな思考をもちたくてあえて時間軸と位相を点検することにした。
その始まりである。
1994年8月3日
羽田 庄次