朝まで生テレビ(98-04-24) 戻る

「地方が東京を食いつぶす」を見て


○はじめに

 夜の9時には、今日は朝まで生テレビと覚えていたが、座椅子に座ったまま、寝てしまったようだ。何故か、2時に目が覚めて、2時〜4時まで(番組は1時〜4時)視聴した。後半、思い立って、テレビを見ながら、Let's noteしてみた。レッツラーはなかなか気分がよいものである。では、雑感を記そう。夢うつつなので、朝生文化人のコメントと自分の意見が混在しているので注意。

<問題提起>

  1. どこの田舎町に行っても、立派な○○文化会館が建っている。しかし、その利用率は極度に低い。こんな事が許されていいのか。民間の投資ではとても考えられない惨状だ。箱モノの稼働率の悪さに対して、誰も責任を取らないのか。日本中の田舎が、東京の水準を目指すべきなのか? 日本全国が平準化を目指して、地方都市の魅力がなくなる事にまだ気がつかないのか。その土地に合った町づくりにソフト設計の視点欠落している。智恵がなさ過ぎる。→→箱モノに対して補助金を出すシステムが、それを誘導している。
  2. 「地方は暗いと言われる。しかし暗いと、星空がよく見える(岩国)」という視点を持つ事は大事だと思う。
  3. 東京だけが、東京ローカルのメディア(新聞、テレビ)がない。東京という地方が意識されていない。大都市部で納めた税金が、利用率や投資効果の低い地方の港湾や道路や公民館に使われている事に、東京住民はもっと怒っていい。

<対策>

1.まず、公共投資の事後チェックシステムの確立を

 税金の使い道が適正だったかどうか、無駄遣いしていないかどうか、の「事後チェックシステム」がないという事は、予算獲得には一生懸命になるが、予算を取った後は使い切る事だけに専念し、使い方の中身を気にしなくなる。「予算委員会」と同等に、「決算委員会」を充実させる必要がある。

2.国民の納税者意識を高める為には、年末調整を自分でやるようにする

 「納税者意識が希薄である」=>「税金を取られた痛みを感じない」=>「税金が、無駄な公共投資に使われても、問題視しない」という事に繋がる。

3.実質的な地方分権、道州制の導入を!

 税金の使い道についての意識を根本的に改める為には、中央から(外から)予算をもらってくるという意識を捨てるしかない。自分達のお金を自分たちで効果的に使う、という形での地方分権しかないだろう。徴税を含む、行政システムを効率的に運用するには、ある程度の規模が必要で、300市町村の合併及び道州制の導入が、不可避と思う。当然、税収のあがらない財政基盤の弱いところの対策は必要。まず、ナショナルミニマムの整備の為には、調整金システムを導入し、余裕のあるところからお金をまわしてもらう。次に、無駄を省くことにより、今より収入が減っても、無駄な支出を減らせば大丈夫。さらに、行政コストを下げる為には、広域行政方式あるいは、市町村合併が進むだろう。

 より現実的な対策(着手容易なところ)としては、中央から地方へ流れるお金のうち、「ひも付き予算」方式の補助金の比率を下げて、「地方交付金」の比率を上げ、地方自治体の自由裁量の部分を拡大してはどうか。

 地方分権を本気で進める為には、「主権(住民の主体性)」を取るか、「お金(補助金)」を取るかと言われた時の、地方自治体のスタンスが問われる。今日のゲストの市長の中には、明確にお金(ひも付きでもよいから)を取ると回答しているところがあり、違和感を覚えた。過疎でもいいから、我が町らしさという魅力ある地方を、本気で作って欲しいと願う。


デジタル下町宣言/1998年(平成10年)4月25日初出


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