10月22日OA




山中さわお(the pillows)

Sg「RUSH」をリリースしたばかりで12月2日にはニューアルバム「HAPPY BIVOUAC」もリリースする予定のピロウズ。つい先日、9月16日の10周年ライブに岸本も行っていた。何を持って10周年とするかが曖昧なのだがピロウズの場合は真鍋吉明の家でバンドの名前を「the pillows」とつけたのが9月16日だった。10周年ライブでは過去のVTRを流したりしたので、それを見ると10年という時の流れを感じる。特に打ち上げでは全国から100人以上の関係者の出席があり、10年で培った人脈に感動した。

山中は思い通りにならない恋愛が好き。男に尽くすタイプの女の子はこっちがひいてしまうらしい。でも思い通りにならない時はこっちも不満。かなりのわがまま。

最近はヌードルスのプロデュースをしているが、プロデューサーの立場は疲れる。一瞬たりとも気が抜けない。山中「でもただ働き」。ピロウズの時は別にプロデューサーを立てているので楽。ほとんど4人目のメンバーとなっているが、メンバーではないので客観的な目で見てくれる。このごろはスタッフが優しく、「スケジュールさえ決まればいつでもリリースできますよ」みたいな感じでマキシ・アルバムがリリースできる。

ストレンジ・カメレオン」あたりからは自分の中に持っている引き出しだけでまだまだできることに確信を持てた(山中)。苦しんだ時に引き出しを増やしていたからか。今は得意なことしかやっていないので全然苦しくない。音楽が好きだからこれはごくあたり前のこと。

年を取ると自分がエラくなって周りに自分をしかってくれる人が少なくなり、自分が叱る立場になる。山中は相談に向かない男。相談は相手の話を聞いてあげないといけないが、山中は答えを出してしまう。恋愛相談なんかだと「ああ、それはなるようにしかならないね」と言ってしまう。物事を別角度から見ることを提示するのが好きなタイプ。映画を見て「おもしろかったね」と言われても「おもしろかったけど、あそこのあの部分はつじつまがあわないじゃん」と言うような歪んで性格。やさしくはしないけど行動を起こすのは自分という自負がある。山中「金に困っているのなら貸してやる(笑)」。矛盾はしているが辛い時は周りの人に頼る。「かわいそうだね」と言われたい。もうムチャクチャ。
他のメンバーは「さわおコントローラー」を持っているので、うまく持ち上げたりなだめたりオトナの対応ができる。

山中は周りには威張っているがヌードルズの面々だけには威張れない。山中が感想はだということをヌードルズに話したらファンケルの化粧品をメンバーに囲まれながらすすめられた。次の日にはその化粧品を買ってきたから今すぐそれで顔を洗えとということになり、顔を洗わされた。ロリータ18号もファンケル好き。岸本もロリータにファンケルをすすめられた。ファンケルの社長はベンテンレーベルになにか協力しているのか??

ニューアルバムは「RUNNERS HIGH」からは想像できないようなものでもなく、期待を裏切るようなものでもない。レコーディングに関してはワンテイク目でOKになることが多い。一発目にビシッと決まる。ジャケットは「カーニバル」と「RUSH」に続くシリーズ物になっている。「CARNIVAL」は工業地帯で女の子が水鉄砲を構えている。「RUSH」は公園の回転塔に女の子が登ってタバコを持っている。Alではかなりみすぼらしいジイさんが酒瓶を持って座っているのだが、空が右にあって地面が左にある。

12月11日には赤坂ブリッツで1999年ラストライブ。今年も渋谷クラブクアトロでのカウントダウンパーティーに参加する予定。関西エリアでは2000年1月22日(Fri)に神戸チキンジョージ、1月23日(Sat)は京都ミューズホール。2月22日(Fri)には大阪IMPホールでライブ。




10月22日OA




木村世治&赤羽根ケンジ(ZEPPET STORE)

去年新加入した赤羽根にとっては初の地方プロモーション。木村はスタジオに入るなり「イエーイ!!」などと声を出すほど元気なのに赤羽はどこか冷めている様子。夏はイベントに出て合間を縫ってAl「CLUTCH」を作ったゼペットストア。ジャケットは幕張で撮影。岸本は木村がかなりの確率でアニマル柄の服を着ていることを指摘。これに対して赤羽根の服装はいつでもキマっている。赤羽根「自分のプロモーションしないといけないですから」。

Sg「遠くまで」はドラマのタイアップ(明石家さんま主演の「甘い生活。」)にもなった。ドラマの終盤近くになると問題が起きて、そこへ「遠くまで」のイントロが流れてくるのが、ドラマに合っていた。木村「問題を抱えて遠くまで行きたくないですね」。ドラマのタイアップになったことで「木村のやっているバンドはゼペットストアというのか」という反応が木村の周りにあった。木村は高校までドラムをやっていたので、当時の友達はギターを弾いて歌っている今のイメージと結びつかないらしい。

Al「CLUCH」は2年半ぶりの全日本語詞アルバム。おなじみの曲も収録されていてちょっとしたベスト盤になっている。Sgの曲以外は激しい曲を意識して作ったらしい。そんな中でピアノ曲もあったりする。ピアノにはギターと違うメロウさがある。赤羽根「またね、違う楽器をやっていただいても。」→木村「尺八?(笑)」。

赤羽根はゼペットストアのサポートを1年ほどやった後に正式加入した。去年の6月にライブでメンバー入りを発表。メンバーが喫茶店に集まってメンバーにならないかとオファーを受けた。なんで喫茶店なのかは、酒に弱いメンバーが2人ほどいるから。赤羽根の加入によりゼペットストアは変わった。それを「CLUCH」が証明している。(木村)

酒を飲むと木村と赤羽根はクドくなる。木村は異様に人にカラむのでタチが悪い。他のメンバーは基本的に酒がだめなので打ち上げでもちょっと飲むだけ。
木村は一時期精神的に悩んでいたことがあったが、それが歌詞にも出ている。音楽は趣味で続けていきたいと感じていたが、なにもせずフラフラしている時に本当に自分は音楽が好きなことが確認できた。音楽で飯を食っていけることに感謝している。人の心を動かしているのをライブで感じた。お客さんがあって自分が磨かれてきた(木村)。

木村は恋愛に対しては理想が高い。別れた人のことをグチグチ忘れられないことが多い。ガッーと好きになってガッーと嫌いになって別れるので、別れても友達ということはない。岸本は「別れた人の男の人の名前も覚えていない」と豪語するが、これにはゼペットストアの2人はブーイング。

「CLUCH」がオリコンアルバムチャートに初登場8位。レコード店ごとの集計では1位のところもかなりあった。まだまだ実感がないが多くの人に聞いてもらえて嬉しい。(赤羽根)
ライブは12月4日と12月5日に大阪IMPホールで。その他学園祭ツアーも。11月2日は京都産業大学でライブ。




10月15日OA




田森篤哉&吉野寿&二宮友和(eastern youth)

10月20日にAl「雲射抜ケ声」をリリースするイースタンユースがゲスト。
前回ゲストできた時は渡米直前。フジロックには帰国直後に出演した。外でやるのは気持ちがいい。風が当たって虫が当たる。出演した時間は夕方だったが、トンボがすごい数いた。虫がだめな吉野はこれには参った。吉野の虫嫌いは相当らしく、ゴキブリが出たら「何もかも中断ですね」(吉野)というほどのもの。

前作に続いてレコーディングはロス。ローラーブレードを履いた女の子が海にいるような街。アメリカへは6月末から1ヶ月ほど滞在。アメリカも2回目ということでだいぶ落ち着いた。1回目の時は何から何まで日本とは勝手が違うので吉野はかなりナーバスになった。プロデューサーはエディ・アシュワース。前回もエディ。吉野「とてもいいひと」。自分たちがやろうとしていることをわかろうとしてくれる。理解力が高いのでは。他にはサブライムのプロデューサーとして有名。岸本「いい音が録れた時にはCool!とか言われるんですか?」→二宮「そんな言い方ではないですけど(笑)」。
アメリカではコンドミニアム共同生活もした。吉野は前回のレコーディングでテンパッて熱を出して倒れたので、今回は迷惑をかけないように1人部屋だった。

岸本「これからの人生でやりたいことは?」→吉野「デートしたいですねぇ」。吉野のデートはブラブラするだけのものが多い。買い物は苦手のため。他のメンバーは、「鯨がみたい」(二宮)、「ないですね」(田森)。メンバーの中で子持ちは田森だけ。2歳の男の子がいる。子供がいるからって特に変わったことはないらしい。2歳にしてイースタンユースのビデオを見て喜んでいるというから、すごい情操教育。単にお父さんが出ているから画面を見て喜んでいるだけか。
関西でのライブは11月14日(Wed)に神戸チキンジョージ。12月14日(Tue)はツアーファイナルで大阪ベイサイドジェニー。
最後に一言、田森「アルバムが出るんでアルバム聞いて、近くに寄った時はライブに来てください」、二宮「ライブもアルバムもよろしく」、吉野「もろもろよろしくお願いします」。




10月8日OA




朝本浩文(ram jam world)

朝本はこの業界に入って15年目ぐらい。年齢も30代半ばになった。昨日も大阪周辺で夜遅くまで飲んでいたが、よく飲むのはワインと焼酎。アールグレイ割りとか抹茶割りとか"邪道"なやつが好き。岸本が風邪の時に飲むのはミルク割り。それも「焼酎9:ミルク1」。朝本「キツイじゃないですか。(笑)」

先行マキシ「嘘つきな裸」の歌詞に岸本共感。作詞する人の実体験が詞に出てくるというのはよくあることだが、朝本もこの詞を見て「あれかなぁ」と妄想することもある。実体験を元に大きくしていったのかどうかは定かではない。聴いているとうまくいかない恋愛に勝ってやろうという気持ちになる。(朝本)
恋愛はきれいごとだけではないだけに、この詞はリアルすぎる。Vo.木立は去年加入。デモテープの中から選んだが、日本の歌を和風に歌えるボーカルが気に入った。でも大阪府枚方市出身。
パブリックイメージからすると朝本はソウルフルとかジャジーなものが得意な人と見られがちだが、朝本自身はそうは思っていない。朝本「でもよくよく聴いてみると全部"情念"ですよ」と日本文化の根底に流れるワビサビを強調。日本語はコテコテの方が好き。

マキシにはインスト曲も入っていたりレゲエが入っていたり。3曲とも異色の曲が入っている。バックに流れているリズムはドラムンベースで統一されている。朝本的にはラガテクノのようなジャングルからの流れが好き。ドラムンベースはテクノよりも黒人音楽だと思っている。黒人音楽のグルーヴがテクノの手法で感じられるところにハマッている。これがram jam worldの曲調でもある。朝本は元からゆったりしたキモチイイ音楽が好きなのでドラムンベースはぴったり。ドラムンベースならゆったり感も出せる。

10月14日にはAl「ram jam world」をリリース。朝本「俺のワガママをやり通しました」。ラップ系だとスピーチ(ex.ALESTED DEVELOPMENT)やRYMSTER、その他にM-floのリサなどがゲスト参加。特にコンセプトを決めずに自分らしさを出すようにした。ドラムンベースのルーツがこれなんだ、とわかってもらえるような感じに仕上げた。

プロデューサーとしてはGO-BANG'SやTHE BOOMなどバンドブームだった頃から。曲を提供しだしたのはUAあたりから。UAで当たっていろいろオファーが来るようになった。喋り方同様物腰の柔らかいタイプのプロデューサーらしい。10年以上前にはMUTE BEATにも在籍。脱退後、91年にram jam worldを結成。当時は打ち込む系が飛躍的に進化していた頃。当時はショボショボサンプラーでやっていたが、今ではハードディスクレコーディングも当たり前。進化の速度はかなり速い。

最後に一言、「常に裏切りつづける日本のポップスを作ります」。




EZM 4 LIFE

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