エジプトの神々



ホルス神



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 両眼が月と太陽である天空の神。 ハヤブサあるいはハヤブサ頭を持つ人物の姿であらわされた。 国王は、第1王朝の時代からホルス神の化身であると考えられていた。 ホルス神をのせたセレクと呼ばれる宮殿を模した長方形の枠の中に、王のホルス名が書かれた。 オシリス神話では、オシリス神イシス女神の子としてセト神と対立した。 ホルス神の目は、「聖眼」として護符にされた。



 エジプトで信仰された神々の中でもホルスは最も多様化した神々の一人でもあり、様々な形で表現され、また、様々な神々と同一視されていた。

 以下では、そのうちの一部を紹介する。

二つの地平線のホルス(ホルアクティ)
 通常、隼の姿で表現され、ときおり頭上に太陽円盤を乗せている。
 ヘリオポリスで非常に古くから信仰されていたと見られる。
 ホルアクティは、朝、地平線から出現する太陽神であり、オン(ヘリオポリス)では太陽一般も表した。
 またピラミッド・テキストでは「東方の魂を守り」と記述され、西方の魂を守るラーと対をなした。
二つの土地(エジプト)の統一者ホルス(ホルソムトゥス)
 元来はホルス神では無かったが、ヘラクレオポリスで崇拝されていた。幼児神と太陽の子供の要素を持ち、通常人間の概観を持つ。

ハロエリス
 大ホルス、とも言われる。 通常、隼の姿であらわされるが、完全な人身像、ライオン、隼の頭を持つライオンでも表現される。二重王冠か白冠、あるいはアテフ冠を被った姿で表現される。
 コム・オンボでは、ハトホルの夫でありパネブタウイの父とされる。
イシスの息子ホルス(ホルサイセ)
 通常指を咥えた子供として表現される。 イシスとの母子関係が強調された子供のホルス。
幼児ホルス(ハルポクラテス)
 裸体で両膝を立てて座り、指を咥えた姿で表現される少年神。頭はそられているが、少年神と王子の伝統的な標識である子供の巻毛が描かれる。
 ギリシア・ローマ時代には、ロータス(蓮)の上に座った姿で描かれることも多かった。
エドフのホルス神殿のホルス
エドフのホルス神殿のホルス像



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