<ルーフライニング貼り直し>

車:THEMA(ワゴン)
実施時期:2007年9月29〜30日

<状態>
 基材と表皮の間のスポンジの劣化により,ルーフライニングの表皮が垂れ下がって来ていた。

◆修理前の垂れ下がった状態







◆ルーフライニングを固定している部品を外す

・アシストグリップの無い部分のカバーは下側からドライバーでこじって外す。


・リアのルームランプはレンズの下側からこじってレンズを外すと固定用のねじが現れるので外す。

<前席付近で外すもの>
・オーバーヘッドのルームランプASSY(レンズを外すと固定ねじが見える)
・バックミラー
・サンバイザー(サンバイザー本体,固定フック)
・Aピラーのカバー
・アシストグリップ

<後席付近で外すもの>
・ルームランプ
・シートバックのホイールハウス部分(シートバックを倒した時に残る部分)
・リアスピーカーカバー
・Cピラーカバー(ルームランプの上方に見えるカバーに覆われたネジ2箇所,ルームランプ内に1箇所,リアスピーカーカバーの中に1箇所,荷室脇側に2箇所 のネジで固定されている。)

<荷室付近で外すもの>
・天井の照明(ドライバイーでこじると取れる)
・照明の裏に隠れているネジ
・アシストグリップが取り付く部分のカバーとネジ


◆ルーフライニングが外れた状態



◆ルーフライニングを枠に固定しているネジ

・周囲ぐるりと42個(だったと思う)


◆残った枠



◆取り出したルーフライニング

・表皮は垂れのせいで伸びている


◆劣化したスポンジ





・ベタツキ感のある厄介なもの。できるだけ潰さないようにかき集める。
・ヘラ等で削り取った後に,(写真の後に)ブラシを使って取れるだけ剥ぎ取る。
※基材は厚紙のような材質なので痛めないように無理はしない。


◆表皮の洗濯

・表皮にスポンジのカスが付いているのでまずはたらいで何度か洗ってスポンジカスを落とした。
・その後,洗濯機で洗濯した。


◆洗濯+乾燥後



・伸縮性のある表皮だが,洗濯によって伸びていた分は戻った。


◆表皮の貼り付け

・木工用ボンドを使用


・ボンドはできるだけ薄く塗る
・平坦な部分は厚紙やゴムのヘラで伸ばす
・周囲の湾曲部分は指の腹で伸ばす
・表皮は引っ張らないで”乗せる”感じで基材の上に置く
※ボンドを薄く塗ることがきれいに仕上がるポイントである
※表皮を引っ張らなければ,表皮に開いている取り付けようのネジ穴の位置と基材のネジ穴の位置が合う


◆表皮の押し付け



・ポリ袋にウエスを入れた”押し付け道具”を利用
・表皮がずれないように表面を滑らせながらボンドに密着させる
※指先で表皮を押し付けるとボンドが表面まで染み出て来てしまうので厳禁
※湾曲部分も”押し付け道具”を使って押し付ける


◆貼り終わり



◆少々余り

・引っ張ってはいけないと思いつつも少々引っ張ったことにより,長手方向で10mm程度余してしまったが,隠れる部分なのでそのままにした。


◆ワッシャー追加

・ネジの頭がめり込んでいる部分が多かったのでワッシャーを追加


◆防音用にカーペット追加

・防音性向上を期待して,ルーフライナーの上にカーペットを乗せた。


<組み立てについて>
・Cピラーの後ろ側が入り難いのでできれば二人で作業すべき
・物が大きいので遠くのネジ穴の位置が合っている事を確認してからネジを締め始めるべき
・数箇所のネジが締まるまでは下から押さえておくべき


◆ついでに防音対策









・目に付く”空間”には切ったニードルフェルトシートや古いタオル等を詰め込んで共鳴音の低減を期待


◆完成の写真







・ボンドの”刷毛目”が少々残った事が残念であるが概ね良好な出来上がりとなった