2001年3月の修行日記


2001/3/31
 大前研一『企業参謀』を読む。1975年出版だが、時代を超えた価値をもつ良書。大前研一も当初は鋭い切れ味を持っていたのだ。

2001/3/30
 昨日の成果を早速ドキュメントに反映させる……が、ミーティングやら講習やらで時間がとられてしまった。眠いので10時過ぎに帰る。

2001/3/29
 経理・資金分野について突っ込んだ議論をする。その結果……
 見た! 掴んだ! 巨大なシステム全体のイメージを! しかも動的な!
 頑張れば全部作れそうな気がしてきたぞ!

 いままで不安に押しつぶされそうになりながら、難解なビジネスロジックを丹念に追ってきた甲斐があったというもの。なんとも爽快な気分だ。

2001/3/28
 無いと思い込んでいた姫路行きが、急転直下復活。明日日帰りになった……。
 あわててネタ資料をでっち上げる。

 これまで周りの人々を観察して分かったことだが、優秀でかつ前向きな人は、自分が悪い状況に陥る可能性を考慮していないわけではない。むしろ独特な無常観をもっていることが多い。「ひとは皆、いずれ死に、自分もまたいつかは死ぬ」といったことを口にする。交通事故やガンで死ぬ可能性はけっこう想定しているものだ。
 ところが彼らは、過労で死んだり、失業の末餓死したりする可能性は、まったく考えない。「仕事がどう転んでも、私は死ぬわけじゃないし……」という確信が、彼らの強さのベースとなっている。

2001/3/27
 ……というわけで、ボーカルつきを聞いてみました。ボーカルは女性なんですね。しかも曲ごとに別人。特定のボーカリストがバンド全体を代表する、というわけではないところが、ポピュラーと違うところ。
 さて仕事だが(笑)、姫路行きが消えたため、じっくり腰を据えて取り掛かれる。そうはいっても厳しいが。

2001/3/26
 チャットで出会った謎の女性から聞いた"Incognito"をさっそく調べる。(もちろん昼休みだ) 探している途中で目に付いた"Jamiroquai"も合わせて、とりあえずMIDIで聞いてみる。なるほど、たしかにいい感じだね。評判がいいはずだ。それにしてもVocalがないので、やはり試聴の域を出ない。近年のジャズにはたいていボーカルがついているんだよね。恥ずかしながらこの頃知った事実……。何かの手段でボーカルつきを聞いてみたいところ。

2001/3/25
 何もやる気が出ないため、出社を拒否する。ずっとひきこもって鬱状態。
 どれか特定の活動に心底から没頭する、ということができない。やりたいことはいろいろあっても、そのどれ一つとして、寝食を忘れて熱中するほどのことではない。そこで価値観のはざまで悩む。ビューリダンのロバのように。悩み疲れて眠る。むしろ最も集中力高いのは眠っているときか。いや、ときどき夢の中でも悩んでいるからなあ。

2001/3/24
 やりたいと思っていることのうち、実現できる分はわずかしかない。余りにも時間が足りない。

2001/3/23
 仕事の出来が悪いとき、新人に対しては、「これ書き直し」とか「もっとちゃんとやれ」とか言えるが、相手がいい年をしていると、真正面からそういうことを言えなくなる。となると相手は自分の仕事の出来が悪いことを自覚しなくなるから、全然改善の努力をしようとしない。こうなると人間終わりだなあ、と思った。

2001/3/22
 午前中、経理システムについて戦略打ち合わせ。自動仕訳のモジュール配置について。各営業取引、経費取引のアプリケーションに、自分の仕訳の面倒を見るロジックをもたせるか、それとも全取引の仕訳の面倒を見るモジュールを置くか。思案のしどころ。
 帰りの新幹線にて、一時間半寝てから読書すると、頭が働きはかどる。

2001/3/21
 なんとか資料を完成させ、姫路へ。

2001/3/20
 明後日の情報システム課打ち合わせのネタは何にしよう。手形管理で行くしかないな。明日一日で資料をなんとかでっち上げなくては。

2001/3/19
 もしこのプロジェクトが失敗して、会社がつぶれでもしたらどうしよう。なにしろ私は経験が少なすぎる。最後までやりぬけば、このプロジェクトは輝かしい実績になるし、自信ももたらすだろう。だが最後の一歩を欠けば、完遂した場合に費やすのとほぼ同じくらいの努力も、大幅にその価値を失ってしまう。
 ではどうするか? 転職のことを考えてMCPの勉強に精を出すことも考えてはみたが、これは愚策だ。MCP受験対策は面白くないし、ストレスが溜まるし、頭が鍛えられる気がしない。そんなことをやってほんとに会社がつぶれたら、後でいやな気持ちを味わうに決まっている。
 むしろ仕事を第一にして、あとはストレスを解消する面白い活動を行ったほうがよっぽどいい。

2001/3/18
 午前中ちょっとフルートの練習。
 あとは会社に出て仕事。

2001/3/17
 フルートの音質がかなりよくなった。あまり努力していないわりに上達が早い。他の営みもこれくらい順調に進行すればよいのだが。
 そうそう、リンク先を追加しました。当サイトにとって初の相互リンク開通です。
 アクセスが増えているのはよいが、それだけに小説を書かねばというプレッシャーが強まる。いくつか描きたいシーンはあるのだが、章のヤマとなるイベントがまだ思いつかない。

2001/3/16
 経営戦略説明会。インフラ系技術者の不足やプロジェクトの進め方の標準化などが話題となる。今期大幅増収増益を果たした会社とは思えないほど、厳しいトピックが目白押し。経営層もわれわれが肌で感じている危機意識を共有しているので、最初の1歩では間違っていないといったところか。

2001/3/15
 経理のシステム化戦略について、アプリ・ユーザーインタフェース側担当者と話し合う。多種多様な営業・経費取引から仕訳を起こし、経理サブシステムへ伝票データを送らねばならないのだが、仕訳展開のところが難しい。
 顧客にそこの辺りの戦略について相談したところ、「まだそんなところも考えてないのか」と叱責されてしまった。これは私の失敗。コンサルタントたるもの、手ぶらで「どうしましょうか?」とか「どうすればよいでしょうか?」とか言ってはいけないのだ。必ず何らかの調査を行い、そしてもっと重要なのは、自分なりのアイデアをもってゆくことだ。具体的でなくてもよい。「こういうことを考えている。これでよいだろうか?」と尋ねるべき。
 私にアイデアが無かったかというと、そうではない。ただ弱気で言い方がまずかったと思う。もっと戦略的に、堂々と。せっかくの調査も、背骨となるアイデアの提出の仕方がまずいと、うまくそれを支えられない。

2001/3/14
 同僚の女の子の机の上に、バレンタインデーのお返しを置いたとき、妙にどきどきした。さらっとさりげなくいこうとしたのに、いざとなると意識しすぎ……もうそんな歳でもないのに。
 ふといま着けているネクタイピンは、そう言えば、昔の彼女から贈られたものだったことに気づく。今でも特に抵抗無く、ローテーションに加えている一品だ。こんなところに関しては、意識がなさ過ぎるのかもしれない。普通、こういうものは、どうするのだろうか?
 ホワイトデーというのは特に根拠の無い記念日らしいが、自分を見つめなおすよい機会になった。

2001/3/13
 システム化範囲が広すぎる……やはり機能を削るべきではないか。

2001/3/12
 ドメイン名と同じ名前のワークグループに属するコンピュータは、エクスプローラ上そのドメインにあるものとして扱われる。それだけでなく、なんとドメインコントローラのサーバーマネージャ上でもあたかもそのコンピュータがログオンしているかのように表示されるのである。
 見知らぬコンピュータがドメイン上にいるのでびっくりしてしまった。こんなことが起こっていいものか? マイクロソフトネットワークに対する不信が強まる。

 特に疲れていないが夜10:00に会社を出る。
 人並みの幸せを求める余り、自分のユニークさを殺しているのではあるまいか?
 ふとそんな懐疑にとらわれる。

2001/3/11
 頭を振り絞って仕事をしているところ、鈍い頭痛に襲われる。
 もっと仕事が少なければ、いろいろやりたいことをやるのだが。
 しかし本当にそうか? 暇があったらバリバリ小説を書くのか? MIDI打ち込みに没頭するのか? 様相論理を深く勉強するのか?
 そうとは限らない……「小人閑居して不善を為す」と言うことだし。
 忙しいからこそわずかな自由時間を有効に過ごそう、というオブセッションがはたらく面は否めない。
 三原と電話。最近面白いことがないなあ、とか話しているうちに、いつのまにか銀座で品のいいバーを探すことに。はてさて、どうなることやら。

2001/3/10
 起床時、比較的辛くなかったため、思い切って久しぶりにプールへ行く。
 途上、寒中行列ができている店舗あり。ユニクロ世田谷上町店オープンとのこと。帰りに見たときは入場者制限をしていた。ここまで人気があるとは驚き。
 不良になる決意をしたのでMCPの勉強そっちのけでローティや様相論理の本を読む。

2001/3/9
 昨日新幹線の中で溜まった疲れが残っている。
 週末どう過ごそうかと考えるとまったくやりきれない。1日は仕事に割かざるをえない。

2001/3/8
 今日は午前中が経理のDB設計検討会議(内部)で、午後が顧客との打ち合わせ。両方とも収穫度高く、よい仕事ができた。
 この間の土日をつぶして作業した甲斐があったというもの。とはいえ土日を使わないと成果が出ないようではいかん。
 ただ今日調子よかったもう一つの理由は、朝食と昼食の量を多めに摂ったということもあるだろう。こちらに滞在している方が東京にいるときに比べて健康によいかもしれない。バイキング形式のモーニングが安いし、昼食どころも渋谷の店に比べて安価。しかもホテルの部屋は快適だし。
 帰りの新幹線では昏睡状態。英語のMCP本を読み進められない……気分転換に『モンテ・クリスト伯』を手にとるが、やはり読書スピード遅い。
 日ごろいい経験をたくさんつんでいる(それらを活かしきれているかはともかく)ので、小説用のネタはたまっているのだが、プロットに落とせない。ここらへんは豊かな想像力と緻密な構成力がものをいうのだが、じっくり腰を据える暇がね、足りない。

2001/3/7
 いろいろ資料を用意して、夜姫路へ。

2001/3/6
 机上いっぱいに広げられた収集雑多な資料を読みながら、あれこれ考えてERDを作ってゆく作業は面白い。こんなときは夜8時くらいに頭がへとへとに疲れるものだ。しかし自分自身を是とする貴重な満足感は、それを補って余りある。

 三原からJavascriptで作った名前作成プログラムをもらったのはよいが、肝心の小説の構想がなかなかうかばない。

2001/3/5
 とっさに気を利かせて雑用を買って出ること、これってなかなか難しい。
 別に嫌なわけではないのだけれど、なんとなく言い出せない。
 でも気が利く人は、評価されやすいし、実際往々にして仕事もできる。
 私は休日出勤も重ねて努力しているのに、いまいちなのは、けっこうこの辺に難があるからかもしれない。
 たまに自発的に気を利かせて、それがうまくいったときは気分がいい。余計な仕事をやって損したなどとは思わない。

 夜は同期の飲み会へ。学生の頃友達づきあいが薄かった私にとって、こういうのは貴重な機会だ。ついおっくうになりがちだが、時間が許す限りなるべく出るようにしている。学ぶことが多い。

2001/3/4
 昨夜に引き続き、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』を見る。ストーリーは割と単純な熱血青春ものであるが、構図は複雑。自堕落な毎日を送るシロツグは、町で出合った布教者リイクニによって、「ただ単に宇宙へ行こうっていう団体」である宇宙軍が、実は「すばらしいお仕事」であることを教えられる。リイクニに想いを寄せつつ、彼は今までの生活を改め、人類初の宇宙飛行を目指して猛烈に努力を重ねる。しかしリイクニが宇宙飛行を賞賛したのは、ただ単に宇宙が地上の穢れから解放された場所であるからに過ぎない。そして彼女の宗教に従えば、文明こそが人間の原罪や闘争的本性、神に対する据傲の根源なのである。
 宇宙開発の負の側面がとことん描かれている。ロケット打ち上げ計画は隣国との間に緊張を招き、これは最後にはロケットを巡る軍事衝突に至る。
 「宇宙軍への年間予算を半分に減らせば、3万人の貧しい人々に暖かい部屋を与えられる」、と叫ぶジャーナリスト。宇宙軍本部の前でデモを行う浮浪者の群れ。
 これらの事実により、宇宙への素朴なロマンと救いようのない人間の原罪性が重なる。
 シロツグは負の諸要素から逃れようとするが、できない。
 例えば彼は、自分を殺そうとした隣国の暗殺者を返り討ちにしてしまう。
 極めつけとも言えるシーンは、彼が着替え中のリイクニを押し倒して手篭めにしようとするところだ。彼女は頑なに抵抗し、聖台で彼の側頭部を強打する。ここに宇宙への野心と神に対する恭順との間の宥和が、どうしようもなく不可能であることが示されるのである。
 ……まあ、難しいことを書いたが、映像的にも優れた作品だ。ロケット打ち上げに際して氷の破片がバラバラ落ちることは、『アポロ13』で世間によく知られるようになった現象だが、1987年の本作品で既に見事に描かれている。さすがは庵野秀明。

2001/3/3
 今朝体重を量ったら54Kgを切ってる。どうりで毎朝ぼろぞうきんのようになっていてなかなか起きれないわけだ。
 もっと食べなければいけない、と心がけているのだけれど、胃が小さくなっているらしく、すぐ満腹になってしまう。
 空腹なのに吐き気がして食べれない、というケースもある。

 今日のフルート教室。右中指のキーが少し浮いているらしく、調整してもらう。
 低音の音がよくなった。メンテナンスまでしてもらえるとは嬉しい。

2001/3/2
 朝、テレビ会議中に携帯がなる。(こういうシーンがかっこいいと思っていたあの頃はバカだった……)
 うーん、相手がPHSのせいか、通信状況が悪い。互いに「もしもし」と言い合う。
 え? 姫路のPCにホストエミュレータを入れたいが、識別を変更してよいかって?
 あわてて備品管理表を調べる。えーと、あったあった。なになに「ホストエミュレータ用」。そうか、あらかじめ確保しておいたのか。OKOK。
 「いいですよ」と答えてしばらく後、また電話が入る。
 なに? エミュレータを入れたマシンがプリントサーバーに使われていたため、印刷がまったくできなくなったって!?
 というわけでその後どたばた大変でした。ここらへんの判断ミス、私はまだまだ未熟だなと感じる。
 ところで、日経平均が下がってますね。2ちゃんねるの転職版を見て世の中ここまで不景気なのかとのけぞる。
 うちの元PLは簡単にアーサー・アンダーセンなんかに行っちゃったが、彼の場合は非常に幸福な例外なのか。
 今夜は頭痛で早く帰る。

2001/3/1
 ふと「岩波講座ソフトウェア科学」、「共立出版情報数学講座」を読みたくなる。忙しくてそんな場合じゃないのにね。


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