2002年11月の修行日記


2002/11/30
 アルテT ガリボルディのミニオン・エテュード A mollを終えたところ・・・・・・
「時間を上手に使えるようになってきたわね。では今日から新しい練習を入れましょう。」
「新しい練習?」
「そう、デュエットよ。」
 先生は別の教本を取り出して1曲目を開いて譜面台に置いた。
「この曲をざっと眺めて・・・、まず調号を確認して・・・#が2つでD durね・・・次に繰り返しの位置を確認して・・・ここで折り返す・・・ここらへんの装飾音は無視していいわ。さあ、上のパートを吹いて。私は下のパート。」
 半ば追い立てられるようにして僕はフルートを構えた。見た感じでは大して難しくなさそうだ。
 弱起の曲なので最初の音を出したところ・・・
「ダメダメ、D Durよ。」
 Cに#をつけるのを忘れていた。自分でも驚くほど初歩的なミスだ。
 さすがに次はうまく滑り出せたものの、その後もあちらこちらでつっかえて、さんざんなできだった。
 それでも先生は僕がリトライするのにあわせてぴったりと下のパートでついてきた。
 なんとか最後まで吹ききったところで僕は言った。
「こんなの無茶ですよ。楽譜を見ていきなり通しで吹くなんて。」
 すると彼女はわざと悲しそうな表情を作って言った。
「女性から誘っているのに、『いきなりは無理だ』なんてひどい・・・」
「・・・・・・」
 しばらく沈黙が流れたが、再び彼女が口を開いた。
「もちろんこんなことは初心者には勧めないわ。でもね、あなたの場合、もうこれまでのようなやり方−−あらかじめ課題曲を1人で練習してきてからレッスンを受けるというやり方だけではうまく伸びていかないの。「初見力」をつける必要があるのよ。」
「初見力か・・・・・・でも僕がいま取り組んでいる「音の強弱に対応して音程を逆方向に微調整する課題」のためには、あらかじめ楽譜を綿密に読んでおく必要があるんですよ。初見の曲を吹きながら、かつ音程調整を同時にかけるのは無理があります。」
「でもね、音程調整の力も初見力なしではあまり伸びないのよ。真正面から取り組んで。最初はうまくいかないと思うけど、そのうちぐぐっと上達するはずだから。信じて。」
 僕は・・・
  ⇒ 1.先生を信じる。
    2.まずは音程調整の課題を優先する。


2002/11/29
 今日、というか昨深夜、久しぶり(就職してから初めてではないか)に「電波少年」を見たのですが、今の自分の境遇も彼らと似たようなものですね。すごく厳しいのかもしれないが、どこかコミカル。だからこそ救いがないというか・・・


2002/11/27
 いやはや、昨夜からの24時間は地獄でした。
 完全に風邪をこじらせて早くベッドにもぐりこんだものの、23時から3時半までは頭とのどが焼けるように痛み、おそらく脳が血まみれになっていたと思います。その後ようやく安らぎを得て4時間くらい眠りました。翌朝、いっそ休もうかという誘惑に駆られるも山積みの仕事を秤にかけ、やはり出社。
 身をもって思い知ったのですが、一人暮らしだと病気になったとき落ちるところまで落ちますね。
 口の中は口内炎でズタズタ。でもみかん食べたらおいしかったなあ・・・


2002/11/25
 相変わらずカゼが直らず苦しんでいる。仕事はたまる一方。早めに帰って聖書を少し読んで寝ることにする。(いまは「イザヤ書」。「レビヤタン」って「リヴァイアサン」のことだったのね・・・つい「レビヤタン・・・ ハァハァ(;´Д`)」とか想像してしまった・・・)


2002/11/24
 自宅のPCが故障したため、会社のノートPC(どういうわけかモデム内蔵)を使って自宅からダイヤルアップ接続でなんとか更新している。
 カゼをひいていてここ数日まったく元気がない。前回更新以来の出来事としては、スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』を古書通販で手に入れたことくらいか。


2002/11/11
 早年末調整の季節で、「扶養控除申告書」、「保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」が総務より配布される。
 配偶者−−いない。扶養家族−−なし。生命保険、損害保険−−入ってない。
 ……なんだ。何も書くところがない。ハンコつくだけ。虚しい。

 久しぶりに資格試験を受けてOracleMasterGold9iを取得。


2002/11/10
 ポール・ヴァレリー『テスト氏』(現代思潮新社)を読み始めたのだが、この寒さやイタさはただものではない。私自身かなり寒いしイタい人間だが、それでもときどき抵抗を感じるくらいだから、一般人には読むに耐えないだろう。
 1967年第1刷発行で、私が手に入れたのは第17刷。文学作品としてはポピュラーな部類に入るが……不思議だ。


2002/11/04
 この3連休ゆっくり考えてみた結論なのだが、今のプロジェクトは自分の成長のための捨て石と割り切ってよいのではないか。クライアントには悪いが、彼らもリスクの高いこのプロジェクトによく考えずに賭けたのだ。そして考えが浅かったのはわが社も私自身も同様。
 得られるものはしっかり吸収してから、おさらばしたい。そのやり方が難しいところだが。


2002/11/02
 10月18日の日記につづった願いを果たすときがきた。そう、17年ぶりに故郷を訪れたのだ。そこは、そこは……
 すでにゴーストタウンと化していた。
 商店街のほとんどの店舗にはシャッターが降り、飲食店には客が入っていない。そもそも人通りがまばらである。
 かつての家も、通った幼稚園、小学校も廃墟同然だった。
 そして何もかもスケールが小さい。記憶の中の町に比べ、道は狭く、モノレールの高架は低く、校庭は狭かった。
 僥倖だったのは、私が幼稚園の頃に通っていた子供向け図書館(図書室?)が奇跡的に生き残っていたことだ。
 そうか、あの頃私は既に漢字を読めたのか……
 だがな、せっかくの頭もその後の使い方が悪かったらしくて、今となってはぼろぼろだよ。
 鬱が募り、私は故郷を後にした。


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