今回の感想は、なんか今週のというよりは、タイムレンジャー全般の感想というかSF的ごたくです。興味ないかたには、すっげーつまんないと思います。ごめんなさい。
タイムパラドックス。というのは、いわゆる時間モノSFにはお約束の課題なわけです。でも、タイムレンジャーって対象年齢が確か幼稚園児からせいぜいが小学校低学年。竜也を除くタイムレンジャーの4人は1000年後の未来から来た。その彼らが存在すべき1000年後までの歴史を変えてしまうと彼らは存在しないことになってしまうけれど、そもそも存在しない彼らに歴史を変えられるはずはないわけで、そうして起きる数々の矛盾を総じてタイムパラドックスなどという呼び方をする・・・なんてことを説明して、小学生や幼稚園児に理解出来るのだろうか? いや、小学生どころか、私だって頭痛いって。歳くってる分だけたくさん本も読んできたし、自称国内SFファンなので、それなりにタイムパラドックスを扱ったSFだって、読んでるのに、それでも。
なので、タイムレンジャーには、そうした難しい部分をいかに噛み砕いて、子供にも解りやすく説明し、どうやって未来のSFファン獲得に貢献してくれるものだろうかという期待がありました。今日本では、どんなに内容がSFチックでも帯にSFなどと銘打ってしまうと売れず、逆にミステリと書けば売れる、ほどにSFは敬遠されているという哀しい現状があると聴いているので。小学生時代からSFが大好きだった私には、もう読む本もなくて淋しい状態が続いているので、この船隊モノはそうした現状に一発逆転の好機をくれるものかと思ったわけです。
そして、とうとう本題に入ってきたわけですね。このままでは30世紀は消滅する!!
おおっ、ようやくクライマックスじゃないの。それで、それで? と、わくわくして見ています。
が、うう・・・これで小学生は、幼稚園児は理解出来ているのかしら? 難しい説明はしてない。というより、簡単な説明もしてない。
けども、最初のそんな期待云々を別にしちゃえば、文句なく面白いです。もう、ホントにこれからどうなることかと、目が離せない展開です。対象年齢のお子様たちのことを考えないなら、もう、これは大人のためのドラマだと思ってしまうならば本当にすごく面白い。ゴールデンタイムにやって、みんなに見てもらいたいです。
自分たちの意志で戦ってきたと思い込んでいた彼らが、実はすべて決められた歴史のレールのうえを走らされていただけだと教えられ、この先も30世紀をひいては自分たちの存在そのものや、その家族たちを守るために、否応なく戦わされ、浅見グループを継がされていくしかないのか・・・。この苦悩するヒーローたちが、たまらないですvv
ユウリたちがやってきたのが1000年なんて途方もなく遠い未来だったからこそ、竜也はお気楽でいられたわけです。もしもこれが、たかだか20年後くらいだったとしたら、そして20年後の未来では、おまえが浅見グループの会長をしているぞ、なんて教えられたとしたら? その未来を変えたら俺たちは生まれてくることが出来ない、なんて言われてしまっていたとしたら?
というのはまぁ、極端な例え話なんですけど、実際には1000年後がありなら、20年後だってありなはずです。そうしたことまで考えないできたほうが、実は驚くべきことです。なにせ、彼らには死後に巨匠になる画家までが解っていたりしたんですから。
と、SFファン的つっこみは、今まで敢えて避けてきたのですが、ここにきて話がそっちにいってるので、ちょっとだけ書いてみました。(ちょっと、でもないか)タイムトラベラーもののSFも大好きで、たくさん読んできましたが、結局のところタイムパラドックスに関して、納得のゆく決着をみた作品というのは、ひとつもありませんでした。その作品世界においては、それがベストなんだろうな、と思うくらいで、どれも苦しい説明がこじつけてあるか、未消化で謎が謎のまま残されて終わっているものばかりでした。未来のいつか、タイムトラベルが一般化する日がきたら、そのときには答えが出ているのかも知れないですが、それが物語上の想像でしかない現代に、誰もが納得出来るようなクリアな説明など、誰にも出来ないのでしょうね。
というのを踏まえたうえで、さて、このタイムレンジャーはどんなラストが待っているのか。それが、今からものすごく楽しみです。
病院にかけつけた竜也を取り囲むおじさんたち、なんかみんなちっちゃくて、妙な光景でした。
直人は、あれだけ力を欲してたわりに、望みが「シティーガーディアンズ」限定ってのは、小さくないのでしょうか?
戦いの途中でリュウヤ隊長に「竜也」と呼びかけるユウリ。本日の一番の見所ですね!
ラストシーンの竜也の泣き顔。悔し涙なんだよね、これ。でも、なんかレッドが泣いてるところで終わるなんて・・・。また一週間後がすごく楽しみです。
タイムレンジャーは、大晦日はどうやら総集編っぽい話らしいです。船隊モノは毎年そうなんだそうで。
うっひゃー。もう、タイトルからして格好いいvv早く見たい〜。