Lesson1 もっとも簡単なプログラムを書いてみよう

 さて、いきなりですが、本屋さんで売っている、いろいろなプログラム言語の解説書で、一番最初に取り上げるプログラムといえば何でしょうか? そう、"Hello World!"と表示させるプログラムです。ここではその慣習に従って、VBSで"Hello World!"と表示させるスクリプトを作ってみましょう。

MsgBox "Hello World!"

上のコードをコピー&ペーストして拡張子VBSで保存してください。そのファイルをダブルクリックすると…? 「Hello World!」と書かれた、OKボタンつきのウィンドウが出ましたね。このような、メッセージとボタンの付いたウィンドウをメッセージボックスといい、これは、「Hello World!」というメッセージボックスを表示させるスクリプトであるわけです。このスクリプトはメッセージを表示させるだけなので、「OK」を押すとそのまま終了します。
 「MsgBox」は、後に記述した文字列(文字は""でくくるのが決まりです)をメッセージボックスに表示させる関数です。
 次に、下のコードを同じように保存して実行してください。

InputBox "何か入力してください。"

 「何か入力してください」と書かれた、文字入力フィールドのついたウィンドウ(インプットボックス)が出ましたね。ここに何か文字を入れて「OK」を押してみてください。何もおこりませんが。
 「InputBox」も関数の一つです。なお、VBSでは原則として構文の大文字小文字は区別されないので「inputbox」と言うようにすべて小文字で書いてもOKです。

 何もおこらんスクリプトを書いてもつまらんので、この2つの手段を使って、何か起こるスクリプトを作ってみましょう。

Dim str
str=InputBox ("何か入力してください。")
MsgBox str

 ちょっとスクリプトらしくなってきました。これは、ユーザーが入力した文字列をメッセージボックスで表示させるというものです。
 1行目のDimというのは、変数を宣言するステートメントです。ここでは、strという変数を宣言していることになります。変数というのは、何かの値を入れるための器のようなものです。
 2行目では、strという変数に、ユーザーが入力した文字列を代入しています。ユーザーが「こんにちは」と入力すれば、strには「こんにちは」という文字列が記録されるわけですね。ここでInputBoxの後にかっこがついていますが、これもVBSの規則の一つで、値を参照する場合につけるようになっています。
 3行目では、strという変数の内容を、メッセージボックスとして表示させています。先ほどの例で言うと、strという変数に入った「こんにちは」という文字列を取り出して表示していることになります。


 Lesson1では、InputBoxとMessageBoxを使って、もっとも基本的なスクリプトを書いてみました。ここでは何となくスクリプトの雰囲気をつかんでいただけたらと思います。
 Lesson2ではVBSで使う用語(オブジェクト、メソッド、プロパティなど)を実例をあげて解説していこうと思います。


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