島田 巌 牧師
(日本フリーメソジスト神楽町教会)

 まだ、少年であった頃、短歌や俳句にあまり興味がなかった。 というより、特に俳句に関しては、言葉をもてあそぶような人種だけ にはなりたくないと思っていた。人生はもっと真面目なものである。政治家にしたり顔して俳句をひねる族(やから)が少なくないようだが、言葉にしろ、人間にしろ、軽々しくもてあそぶべきでないと考えていたからである。それが、いつの間にか、自分ではつくらないまでも、その世界を覗くのが趣味の一つになってしまった。

 まだ少年であった頃、少年野球は好きであったが、プロ野球は好きでなかった。というより軽蔑していた。何と教養のない趣味であろう。何だ、あの電車でみかけるスポーツ新聞は。それが、ある日、突然、タイガースファンになってしまった。一応、今でも。

 まだ、少年であった頃、牧師であった父が耳元で、そっと忠告してくれた。「あのね、お嫁さんはね、優しい女(ひと)がいいよ」 それが、なぜか、母と同じような女性と結婚することになってってしまった。以来、40年。はい、感謝しています。

 まだ、少年であった頃、職業を選ぶとき、牧師以外ならなんでもいいが、牧師だけはなりたくない、いや、毎週、説教するということなど、「言葉の人間」でない者として、絶対できないと思った。それが、1年もたたないうちに、牧師への道を歩み始め、半世紀近い。
 時々、自分でもへんだなあと思う。