皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ


旗艦、航空母艦「赤城」から真珠湾に向けて発艦する零戦と97艦攻 渕田隊長機(中央)
(写真は博物館内の航空母艦「赤城」のミニチュアモデル)


極秘に進められた真珠湾攻撃

 日米交渉が危機を迎える中もし開戦となった場合、山本長官は密かに真珠湾を航空攻撃隊で攻撃しアメリカ太平洋艦隊を壊滅させる秘策を考え出しました。  この攻撃は従来の戦争とは違い航空戦力で敵艦を倒すという近代戦争の始まりを予感させる戦いでした。奇襲という性格上戦闘員にも一切作戦の内容を教えず、出撃直前まで戦闘員にはハワイ攻撃の内容は明かされていませんでした。  開戦直前の1941年11月26日司令長官南雲忠一中将率いる真珠湾攻撃の機動部隊は密かに現、北方領土の択捉島、単冠(ヒトカップ)湾に航空母艦6隻を含む33隻の戦艦と補給艦が集結、そして出航し敵に検索されぬよう通常とははるか北にハワイに向けたルート(冬は低気圧の通り道で大荒れの海域)を通り12月7日に遂にオアフ島北方370キロの海域に到達し、ここから雷撃機、艦上爆撃機、戦闘機は夜明けと共に航空母艦から真珠湾向け飛び立っていったのです。

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