作者プロフィール

☆ペンネーム さわ まゆみ
☆住まい 愛知県名古屋市在住
☆誕生日 7月24日
☆星座 獅子座
☆血液型 AB型
☆所属 日本児童文学者協会、中部児童文学会
岐阜児童文学研究会

作者から一言
「あぶない学校の階段」(偕成社 シリーズみんなこわい話 第一巻に収録)
 この作品、もとの題は「コピーのかげ」というのです。 児童文学の世界に足を踏み入れはじめて、数年しか経っていない私が、 はじめて書いた「こわい話」です。 それがラッキーにも入選してしまい、活字となりました。ちなみに 応募総数は444編。ちょっとゾッとする数だと思いません?
 この作品では、忘れ物をする子の悲しみ、こだわりを描きたかったのです。
   
「校長室であそぶ幽霊」(偕成社 シリーズみんなこわい話 第八巻 表題で収録)
 この中の、真夜中の学校で鳴りひびくセンサーの音の話。これ、本当なのです。 誰も侵入した形跡がないのに、突然センサーだけが鳴ったのですヨ。 宿題にこだわる子の悲しさがこの話のベースになっています。
   
「ぼくのミニ岐阜ちょうちん」 (リブリオ出版 愛蔵版ふるさと童話館 岐阜)
 この作品には、資料集めにかなりの時間を要しました。何せ文献が少ないのです。けれど、岐阜市の商工観光課のYさんとO提灯株式会社、名古屋市内の図書 館、博物館の方等のお力添えで、完成させることができました。会社との橋渡しをして下さった、岐阜市役所の職員さん。快く取材に応じて下さった、岐阜提灯作りの職人さん。館外貸出禁止の書籍を特別に貸して 下さった、図書館員さんのご好意。本当にありがたいことでした。
 年輩の人と若い人。お互いに相手を理解できない傾向がありますよね。 岐阜ちょうちん作りを通して浮かびあがる新旧の対立。そして新しい未来を つくろうとする小学4年生の主人公。お互いの良いところを生かしあって、 岐阜ちょうちんというひとつの伝統産業が成立するとしたら、それが 理想といえるでしょう。
   
「ぼくのサンゴカツオ」(リブリオ出版 愛蔵版ふるさと童話館 高知)
 舞台は黒潮踊る高知。特産のサンゴを彫るおじいちゃん。ぼくはサンゴでカツオのブローチを彫り、インターネットのホームページに載せる。さて、買い手は?・・・・・・。
 高知市の帯屋町商店街にある、サンゴ店の職人さんに取材させていただきました。
   
「備品室のミステリー」(偕成社 シリーズだいすきミステリー第二巻に収録)
 学校の備品室には、予備の机が保管してある。四月には備品台帳とぴったりと数が合っていたのに、七月になってから何度数えても、一つ多い机。六年生のぼく は、事務の先生と、謎の解明にのりだす。が、ある机をどかそうとしたら、「どかしちゃ、だめ」の声が・・・。声の主と、机の数とは、どんな関係 が?・・・・・・。

趣味
 最近、水彩画をはじめました。実物どおりにだけではなく、想像して描く箇所もあります。表現方法が違うだけで、物語創作に似ているところもありますね。


domasuke一輪の薔薇公園


著者の経歴

*文学賞受賞歴

「子とともに児童文学賞」長編部門入選

「盲導犬サーブ記念文学賞」を連続2回受賞

「児童憲章愛の会創作童話文学賞」

「岐阜市文芸祭」児童文学部門特選

名古屋市青少年育成会「子育てエッセイ」最優秀賞

他 受賞エッセイ等数点


 *「ふるさとはたからもの ぼくの陸前高田」文芸社 2013107日刊行

**あらすじ**

舞台は、陸前高田市。小学五年生の少年、純が主人公である。ふるさと陸前高田を、たいせつなたからもの、心のたからもの、との思いを抱く純の物語。

冒頭は、純たちが高田松原で遊ぶシーンから始まる。級友の剛たちは、純が背の低いことをからかい、いじめる。優しい和也だけが唯一の純の友だちであり、大きな松が心の拠り所となっている。
 教室でからかわれ、落ち込んでいる純を、夕食後に松原へと誘う父。父は、名古屋の祖父に似ているから君の背は伸びると、純を慰める。父は、天文学を好み、星の話をする。     

2011311日午後246分。五時間目の授業中に、激しい揺れが襲う。地震直後、純たちは近くの老人ホームに避難する。真黒な塊、ベキベキという音。津波は、あっという間に町を飲み込み、純たちの学校まで押し寄せる。
 陸前高田は震度
6弱の揺れから20分後、津波で市のほとんどが壊滅した。 
 そ の夜、降るような星空のもと、ホームで純は凍った膝を抱えた。父さん、母さん、どこ? と不安に押し潰されそうな胸で……。避難所のホームで、父母をさが していると、「人の顔ジロジロ見るな」と、怒鳴りつけられる。寒くて眠れない時、背中をさすってくれるおばあさん。避難する時、手を繋いだ1年の女の子。 避難してきた人々の食事の世話で頑張るホームのお姉さん。母には会えたが、父は……。
 小川でジャガイモを洗う避難所生活の合間に、純は高田松原へ行ってみ る。七万本の松は壊滅したが、たった一本の松だけが広田湾を背に立っていた。
 煌めく広田湾の海。氷上山。高田松原。ふるさとの美しい風景、自然。が、自然は一瞬のうちにすべてを破壊し、奪ってしまう。人々の命さえも・・・。

夜はろうそくの明かりだけ。トイレは、庭での穴掘りトイレ。過酷な避難所生活。
 が、 仮設住宅建設が始まり、杭を打つ槌音が雪国の空に響き渡る。カシャッ。おじいちゃん、仮設住宅の杭だよ、と携帯電話の写メールを、純は名古屋の祖父に送 る。震災見舞いに駆け付けた祖父が、手に握らせてくれた携帯電話だ。祖父との、メール交換も純にとっては、大きな支えになっていった。
 よ うやく仮設住宅に入居できた喜びも束の間、母が病気になってしまう。初めは頑張る純だったが、母の病気はひどくなる一方で、ついにはパートの仕事にも行け なくなってしまう。案じた祖父の計らいで、純たちは、ふるさと陸前高田に別れを告げ、母のふるさと名古屋へと転居することになる。

天の川が流れる下の一本松。仲秋の名月をのせた一本松。
 クリスマスイブにライトアップされた一本松。ハッピバースディ、みなさん。新しい命、新しい希望を踏み出そう、とボランティァのお兄さんたちと歌ったこと……。
 広田湾、氷上山、高田松原――。ふるさと陸前高田、心のたからものの全てを抱いて……。

新しい地での名古屋の学校は、純を歓迎してくれる。名古屋は、純にとってしだいに、二つ目のふるさと、たからものになっていく。
 春、純は学生服に手を通す。「和也さん
(純の父)に見せたかった」、と目頭を押さえる祖母。
 金環日食を祖父たちと観察し、震災以来初めて見せる母の笑顔に、純は希望を見出す。
 大人になったら、陸前高田へ帰れるかもしれない。たからもののふるさとへ、と……。

*書籍寄贈先

・陸前高田市内小・中学校の各学級、及び図書館へ合計100

・石巻市内各小学校、及び図書館へ、各2冊、合計92

・「東日本大震災被災者支援ボランティァセンターなごや」経由、東北地方から名古屋への被災小 学生へ10

・名古屋市立図書館へ、11

・ゆずりは学園、及び学園内小学生へ、合計6

・愛知県豊山町立豊山中学校

*紹介された記事

・中日新聞 2014年1月11日

・雑誌日本児童文学 2013年12月号

・Zb通信 2013年 12月

・その他地方新聞、生協新聞 2013年10月

 






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