☆ペンネーム | さわ まゆみ |
☆住まい | 愛知県名古屋市在住 |
☆誕生日 | 7月24日 |
☆星座 | 獅子座 |
☆血液型 | AB型 |
☆所属 | 日本児童文学者協会、中部児童文学会 岐阜児童文学研究会 |
*文学賞受賞歴
「子とともに児童文学賞」長編部門入選
「盲導犬サーブ記念文学賞」を連続2回受賞
「児童憲章愛の会創作童話文学賞」
「岐阜市文芸祭」児童文学部門特選
名古屋市青少年育成会「子育てエッセイ」最優秀賞
他 受賞エッセイ等数点
*「ふるさとはたからもの ぼくの陸前高田」文芸社 2013年10月7日刊行
**あらすじ**
舞台は、陸前高田市。小学五年生の少年、純が主人公である。ふるさと陸前高田を、たいせつなたからもの、心のたからもの、との思いを抱く純の物語。
冒頭は、純たちが高田松原で遊ぶシーンから始まる。級友の剛たちは、純が背の低いことをからかい、いじめる。優しい和也だけが唯一の純の友だちであり、大きな松が心の拠り所となっている。
教室でからかわれ、落ち込んでいる純を、夕食後に松原へと誘う父。父は、名古屋の祖父に似ているから君の背は伸びると、純を慰める。父は、天文学を好み、星の話をする。
2011年3月11日午後2時46分。五時間目の授業中に、激しい揺れが襲う。地震直後、純たちは近くの老人ホームに避難する。真黒な塊、ベキベキという音。津波は、あっという間に町を飲み込み、純たちの学校まで押し寄せる。
陸前高田は震度6弱の揺れから20分後、津波で市のほとんどが壊滅した。
そ
の夜、降るような星空のもと、ホームで純は凍った膝を抱えた。父さん、母さん、どこ? と不安に押し潰されそうな胸で……。避難所のホームで、父母をさが
していると、「人の顔ジロジロ見るな」と、怒鳴りつけられる。寒くて眠れない時、背中をさすってくれるおばあさん。避難する時、手を繋いだ1年の女の子。
避難してきた人々の食事の世話で頑張るホームのお姉さん。母には会えたが、父は……。
小川でジャガイモを洗う避難所生活の合間に、純は高田松原へ行ってみ
る。七万本の松は壊滅したが、たった一本の松だけが広田湾を背に立っていた。
煌めく広田湾の海。氷上山。高田松原。ふるさとの美しい風景、自然。が、自然は一瞬のうちにすべてを破壊し、奪ってしまう。人々の命さえも・・・。
夜はろうそくの明かりだけ。トイレは、庭での穴掘りトイレ。過酷な避難所生活。
が、
仮設住宅建設が始まり、杭を打つ槌音が雪国の空に響き渡る。カシャッ。おじいちゃん、仮設住宅の杭だよ、と携帯電話の写メールを、純は名古屋の祖父に送
る。震災見舞いに駆け付けた祖父が、手に握らせてくれた携帯電話だ。祖父との、メール交換も純にとっては、大きな支えになっていった。
よ
うやく仮設住宅に入居できた喜びも束の間、母が病気になってしまう。初めは頑張る純だったが、母の病気はひどくなる一方で、ついにはパートの仕事にも行け
なくなってしまう。案じた祖父の計らいで、純たちは、ふるさと陸前高田に別れを告げ、母のふるさと名古屋へと転居することになる。
天の川が流れる下の一本松。仲秋の名月をのせた一本松。
クリスマスイブにライトアップされた一本松。ハッピバースディ、みなさん。新しい命、新しい希望を踏み出そう、とボランティァのお兄さんたちと歌ったこと……。
広田湾、氷上山、高田松原――。ふるさと陸前高田、心のたからものの全てを抱いて……。
新しい地での名古屋の学校は、純を歓迎してくれる。名古屋は、純にとってしだいに、二つ目のふるさと、たからものになっていく。
春、純は学生服に手を通す。「和也さん(純の父)に見せたかった」、と目頭を押さえる祖母。
金環日食を祖父たちと観察し、震災以来初めて見せる母の笑顔に、純は希望を見出す。
大人になったら、陸前高田へ帰れるかもしれない。たからもののふるさとへ、と……。
*書籍寄贈先
・陸前高田市内小・中学校の各学級、及び図書館へ合計100冊
・石巻市内各小学校、及び図書館へ、各2冊、合計92冊
・「東日本大震災被災者支援ボランティァセンターなごや」経由、東北地方から名古屋への被災小 学生へ10冊
・名古屋市立図書館へ、11冊
・ゆずりは学園、及び学園内小学生へ、合計6冊
・愛知県豊山町立豊山中学校
*紹介された記事
・中日新聞 2014年1月11日
・雑誌日本児童文学 2013年12月号
・Zb通信 2013年 12月
・その他地方新聞、生協新聞 2013年10月