To hold You and make sure that You’ll be alright. 【side yellow】
                               





今度入ってきた新入りは、生意気で、わがままで、気分屋で、ガキで。
今日だって、黙って出ていって何処行っちまったんだか分からない。

着用を義務付けているジャケットにも、袖を通した様子もなく。
それがあいつのささやかな意地だという事に気が付いたのは、つい最近だった。


「イエロー!ブルーの大体の居場所がわかりました」

テトムに言われて泉を覗くと、ブルーと、見たことのない女。砂浜で何やら会話を続けている。
大方、彼女にでも逢いに行ったんだろう。
などと考えているうちに女は去って行ってしまい、一人残されたブルーがそこに座り込んでいるという場面になった。


まずい所を覗いちまったな。

ごめんな、ブルー。



「じゃぁ、俺行ってくるわ」
「大丈夫?イエロー」
ガオズロックの入り口で、ブルーの帰りを待っているホワイトが心配そうに見上げてくる。
俺はその頭をポンポンと叩いて。

「空から探せば簡単だから。海岸沿いをずっと飛んでくる」

そう言って、ホワイトの脇を通り過ぎる。

「うん…っイエロー!」

「何だ?」

「…ブルーに…待ってるって…帰るの待ってるって伝えて!」


「ああ。心配するなって。あいつは必ず戻ってくるから…じゃ、行ってくるな」




バサ…ッ




空が、好きだ

青い、空が

その空に、一分一秒でも多く触れていたい

この、恐ろしい程綺麗な青さを守りたい


そう思ってパイロットに志願した

そう願ってガオレンジャーになった




あいつも…守るべきものに気が付けばいいのにな…









                END?




2002.02.01.   

鷲視点バージョン。タイトルを見れば分かるように、本当はこっちがメインとなるはずだったのです。
こっちだと鷲鮫っぽいですな。っていうかまだスタートラインにも立ってないって感じですが(笑)
こんなに鷲尾がポエマーになるとは(びっくり)

実は鮫バージョンと同じ日に書いたのですが、あまりにも短いため原稿がどっかいってしまい、
テスト前日にプリント整理してたら見つかりました。
相変わらず、淡々と。
テストは最悪でした(当然だ)