Try with me and tell me





酒臭い…頭痛い…
ベッドサイドのテーブルにはワインの空き瓶が2本。日本酒も開封済み。ワインはグラスにも三分の一程残っている。
昨夜の事は、まるで記憶にない。ワインを飲みながらうとうとと寝入ってしまった訳ではなさそうだ。その証拠に自分はパジャマに着替えているし、ちゃんと布団をかぶって寝てた。
一生懸命思い出そうとしても、頭痛がそれを邪魔して満足に頭が働かない。
あー…もういいや。とりあえず、もうちょっと寝よ。

  ※   ※   ※




「イエロー」

「ブルーか…何だ?」

「ねぇイエロー…抱いてよ」

「…は?」

「だから…抱いてってば」

「言う相手が違うだろ」

「はん!ブラックのこと?あんなのどうでもいいよ」

「何があったか知らねぇがな。…子供を抱く趣味はねぇんだよ」

「何それ。じゃぁ俺がイエロー抱くよ。俺はただセックスがしたいだけなんだから。上でも下でもどっちでもいいや」

「ガキに乗っかられんのも趣味じゃねぇな」

「趣味じゃなくてもいいから、抱いてよ」



「…ちっとこっち来い、ブルー」

「なに…?…ッちょっと!?」

「…っ…」

「ん…ぅぅ…」

「…ん…っ」

「ふ…ぅ…ん…っ」

「ふぅ…」



「…っなに…のませた…!?…ッ何コレ……ねむ……ぃ……………」




「…寝たか……よいしょ…っと…」

「…ガキは寝る時間だ」




   ※   ※   ※

昨日の夜、酔っ払ったブルーが部屋に来て。
さんざん好き勝手なこと抜かして、俺に抱けと要求して。
枕元にあった即効性の睡眠薬を無理矢理喉に押し込んで。
崩れ落ちた小さな身体を抱えて、あいつの部屋まで運んでやって…


…アイツにあそこまでやらせたヤツに腹を立てて。


結局眠れなかった。





2001.10.26. 脱稿

ていうか…ヤマもオチもイミもなし。中間部は私が授業中に見た夢です。
『かっこいいイエロー、経験値高そうなイエロー』ってつぶやきながら書きました(涙)
長さはSSS(スペシャルSS)。
妙に荒でるような気がするのはLil’Kim(リルキム)を聴きながら書いたせいでしょう。
Queen B!!