★博物館
【ThinkPad550BJ】
この機体は、國王が外貨を稼ぐ為に、とあるプラント会社に勤務していた際に出会いました。
実際の使用こそしていませんが、海外を飛び廻るプラント・エンジニア達に使用され、大活躍していた機体です。
当時、世の中では、書類から資料にいたるまで、紙が使用されていました。今のPDFなど無い時代です。また、海外を飛び廻るプラント・エンジニアとしては、何か出力するにはプリンターが必要としていました。
しかし、海外向けのプリンターでは、日本語が上手く出力されない、または、日本語用のプリンター・ドライバー(プリンター設定用ソフトウェア)が揃っていない等の問題がありました。
そんな時代に登場したのが、このThinkPad550BJでした。
このThinkPad550BJは、IBM社とCanon社の共同開発のA4の機体にインクジェット・プリンターを装備した画期的な機体でした。
この機体の登場により、プラント・エンジニア達の問題は、一気に解消されました。
機体の構造は、キーボードの下部を本体前面から後部へとA4用紙が通り抜け、キーボードの上部にあるプリンターのヘッダー部により印字されるという構造でした。この用紙送り部は、オートシートフィーダーとなっており、5枚程度のA4用紙を入れておく事が出来ました。ただし、ロックスイッチを入れ忘れる事も多々あったようで、ちょくちょく紙詰まりをおこしていたようです。(おじさん達は、忘れちゃうんです。)
紙詰まりの際には、キーボードを跳ね上げて取り除くという、キーボード面でも工夫が凝らされた構造でした。
また、機体部は、この当時の機体の特徴である、白黒液晶ディスプレイを搭載し、制御ソフトウェア(OS)には、IBM社のPC-DOS/Vを搭載していたAT互換機でした。
IBM社のPC-DOS/Vは、今まで日本語の表記には、機体内に日本語用のチップを搭載し、そのチップによって表示していたのを、制御ソフトウェアで実現されたものでした。このDOS/Vと呼ばれるものにより、今後の業界が大きく変わっていくのでした。
この様に、最先端の技術の粋が集められた機体だったのです。(ThinkPadは、常に技術の粋が集められていますが…)
ですが、時代が時代だったので、まだ、少し技術を持った技術者であれば、分解・修理を行う事が出来ていました。
実際に所属先の先輩は、修理に出すと部品代だけでも15万円(当時から液晶は高級でした。)もかかる物を分解、他機から移植し、見事に直しておりました。
(修理に出さずに直すと、その後の保証が無くなりますので、マネはしないで下さい。)
そんな古き良き時代の名機です。
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