大 韓 民 国      

もう10年近く海外には行ってなかった。
長期休みが取れることがひと月前にわかり
この機会を逃すなと調査開始。
GWなんてどこも混んでいるし価格も高い。
アジアを中心に、飛行機料金から始まり海路も探す。
移動はなるべく少ないほうが身体の負担も減るだろう。
一番近くて手軽な韓国へ。


  出発前

 手近な外国だけど、今まであまり興味を持っているわけではなかった。 言葉も全く知識がなくて通じないだろうし、特別ここに行きたいという場所もなく。 昨今の韓流ブームで、つられてTVを見ていたりする程度。 治安は悪くなさそうだけど、食べ物は大丈夫か?などなど不安材料も多い。

 しかし、あれこれ考えたって行ってみなけりゃわからない。 案外日本語が通じるらしいという情報も小耳にはさみ、 とにかく現地で何とかなるだろうと気を持ち直し、飛行機ではなく船で上陸することに。 前もって日本から手配していたのは、 日韓共同きっぷと一泊目の宿泊先だけ。

  日韓共同きっぷ

 パックツアーを探せばもっと安く旅行できるけれど、一度使ってみたかった。 日本国内の新幹線 + 下関か福岡-釜山の船 + 韓国内KTX(新幹線。釜山-ソウル、もしくは慶州-ソウル間) の片道券で、旅行開始から到着まで7日間有効。 事前に座席指定した場合、変更は購入場所でしかできない。 日本国内の新幹線は、指定していない場合自由席にしか座れないので注意。 KTXは、現地で指定を取ることが可能。

 日本からKTXを予約できる便は決まっていて、往復とも3便のみだった。 列車は30分に1本出ているから、現地で直前でもたいがい指定が取れる。週末は混み合うらしいので要注意。 イメージ 

  船は下関-釜山、たまたま往復とも韓国籍船だった。免税店があること以外は 日本の国内フェリーとほとんど変わりなく、船内は快適〜。 レストランメニューは日本食ではとんかつ・焼肉定食・うどん・ハンバーグ定食など、 韓国料理はいろいろな定食。今回船内では韓国ものしか食べてないのだけど、 いきなり激辛に遭遇。汗かきながら10分以上口から火を吹いていた。
 船によってちがうのかはわからないが、なぜだか、レストランは日本円しか使えなかった。 飲み物の自動販売機は韓国製・日本製両方置かれてあり、その国の通貨で購入。 韓国品のほうが単価が安く700Wほどだった。

  旅行者への配慮

 まずは国鉄の駅。見渡したところ切符の自動販売機というのがなくて、窓口がずらーっと並ぶ。 少なくとも、利用した釜山駅・ソウル駅・清涼里駅には「外国人専用窓口」があって 英語で対応してくれた。日本語が通じるかどうかは今回確かめず。 きっぷ売り場はほかに老人・障害者用の窓口もある。 また、大きな駅には、観光案内所ももちろんあり、こちらでは日本語の堪能な係員もいて 非常に助かった。

  一方、地下鉄は券売機が中心。 一度釜山で難儀したのだけど、券売機の隣に同じ形の宝くじ販売機があって、知らずにそちらを買ってしまっていた。 改札で引っかかり、窓口に言っても払い戻しさせてもらえず、ようやく手売りくじ売り場で戻してもらう。 なんで切符のすぐ横で売るのか、ややこしいぞ。 そのまま記念にとっておいてもよかったか?

  ソウルでは街中にも随所に観光案内所があって、駆け込んでは相談にのってもらい情報を仕入れることができた。 ここでも日本語がよく通じる。

  列車では、KTX(新幹線)のみ、韓国語・英語・日本語・中国語と、4ヶ国語での案内がある。 観光施設では、ソウルタワーへつながるケーブルカーでも4ヶ国語が使われていた。 一部王宮施設は個別見学ができず、決まった時間に行われる案内ツアーに入って巡ることになる。 そちらは韓国語と日本語の回数が多く、英語・中国語もあったが少なめ。

  街の雰囲気

 今回、ほんの一部しか行くことができなかったので、 どこもそうとは言えないかもしれないが、 地区ごとに独特の雰囲気がある。同じジャンルの店ばかりかたまった街が多い。 街中には屋台が毎日多く出ていて、同じメニューの店ばかり、ずらーっと並ぶのには少々驚いた。 アフターファイブには、そんな道端の屋台で飲み食いする人も少なくないよう。 イメージ 

  ビルが並び大都会の様子を呈している一方で、昔の文化建築も数多く点在。 路地に入れば露天商が店出してたり、さらに近郊駅では物乞いが座っていたり。 いろんな姿が一度に見られる。 また若者の街は活気に溢れていて、街頭イベントも盛んに行われている。 日本のバブルの頃ってこんな感じだったかな、とも思う。 普通に街中を歩いているだけで、昔自分が嗅いだことのある空気がいっぱい漂ってきて それぞれに非常に懐かしく思えた。

  コンビニはセブンイレブンが圧倒的に多かった。あとファミリーマートや ミニストップも見かけた。ほかに地元の店なのかわからないが 英語名のお店(wayという単語が付いていた)もたまにあった。 ちなみに、セブンイレブンでは、日本と変わらない品揃え。 サンドイッチや飲み物、お菓子など中心で、おにぎりはさすが、韓国風味多し。 でも味は見た目よりは薄いめ。 ソウル市内では、スーパーマーケットが見つけられなかった。 市場が多いからか?

  街中の看板は韓国語ばかりで、たまに漢字のものも。日本は英語のものが多いけど、韓国にはほとんどなく、 母国語を大事にしている印象を受けた。

  その他こまごま

  地下鉄に乗っていて、若者は席が空いていれば座るが、年上の人が乗ってくると必ず席を立っていた。

  食べ物。米のごはんとおかず の感覚が日本と同じ。 メニューに載っている品物を頼むと、単品ではなく、その料理とごはんと小皿ものがいくつも出てくる。 1品で十分満腹できる。辛さは、やはり辛いものは辛い。が、より分けて食べることでうまくおいしく食べられるから、 労を惜しまずやってみるのがいいと思う。
  生水は飲まないほうがいいらしい。食堂では必ず水を出してくれるし、ホテルでも部屋ごとに給水器に水をためてくれていた。
  また、飲食店は今回出かけた限りでは、街中はほとんどが韓国料理の店、たまに日本料理の店も。 スパゲティとかピザ屋とか西洋系の料理屋は一軒も見ることがなかった。 デパートや地下街には行かなかったので、もしかしたらそちらにはあるのかも。

  治安は、今の日本よりずっといいと思う。昔は日本もこうだったのに…と思うことがほかにもいっぱいあった。

  行程


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2005年春
一日目  国内移動 ⇒ 下関出航 ⇒    
二日目  ⇒ 釜山上陸 ⇒ ソウル
       仁寺洞 など
三日目  南怡島、明洞、南山公園
四日目  昌徳宮、宗廟、お祭り見物
五日目  ソウル ⇒ 釜山
       東莱温泉
六日目  チャガルチ市場、国際マーケット、繁華街
       釜山出航 ⇒
七日目  ⇒ 下関上陸 ⇒ 国内移動
【 韓国ひとり旅に出発 】