アート・クラフト ネットワーク倶楽部
(A.C.N倶楽部)
ものを作ったり、絵を描いたりして人生を送ってゆこうと考える人々には、自分の作品をしっかり見て評価してもらえる場「発表と交流の場」が必要です。ア−ト・クラフトネットワ−ク倶楽部は、気軽に参加できる段階の「発表と交流の場」から何段階ものステップアップしてゆく「発表と交流の場」を設け、それをネットワ−クとして、進化する組織を目指します。
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「本当の本物は何人?」
昨今、「何だこれは」というショックを受けるお目にかかることが少ない。
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外国の大家の影響から抜け出せないもの、周りの評価を気にしているもの、売れるか
否かを気にしているもの、周りの価値観に合わせて妥協した作品が目に付き、ア−ティ
スト本来の「何を生み出すか」の次元で創作されていないものが多い、しかし、妙に上
手なのである。
4歳、5歳、6歳頃の周りの大人や社会の価値観など全く関係無く、無心となって描く
子供達の絵の方が下手なようでも本音で面白く、ア−ティストの本来の姿がそこに見え
る。
ものを創ったり、何かを表現したりするにも過程がある。初めは全て学習、即ち、模倣
である。その積み重ねは技術力の向上となり、完成度を上げ、研究・開発の修練を経て
オリジナル性を生む。その次元をどこまで上げることができるかは、その人の持つ精神性
の高さにある。そして、それは普遍性を生み何十年、何百年の間、さらに、それ以上の
存在感を生むことになる。
この精神性を崩す大きな要因が社会制度、貨幣制度の価値観である。これによって
本来の価値観を忘れたア−ティストの作品が巷に溢れることになる。
人類のDNAが世界の文化、文明を発展させることを望んでいるからこそ、初めて見
るものに衝撃を受け、感動する。その思想と作品を生み出す仕事をしているのがア−ティ
ストと呼ばれる人々である。本当の本物は何人いるのだろうか?
「本当の展覧会とは」
最近、大きな協会の展覧会のご案内を頂くことがあり行く機会が増えて、力作を
数多く見ることができうれしく思うが、ふと気がつくと平面等はみんなやたら大きいの
である。平均して200号以上あるのではないかと思う。そして、大きいからそれなりに
各々存在感があり、迫力がある。自分の作品のアピ−ルをするには大きい方が効果
的であろうし、技術力も見せることができる。それはそれで良いと思う。
会場に入ると分かるが作品がぎっしりと展示されている。一つ一つじっくり鑑賞しよ
うとすると隣の作品も大きいので目に入って集中出来ない。周りの作品が気になるよう
な状況、環境では鑑賞できない。大きい作品がこれでもかこれでもかと襲いかかつて
くるような感じがする。その結果、チラッと見て通り過ぎ、帰ることとなる。
鑑賞に耐える空間造りが忘れられている。さらに、1点勝負なので、期間中作者がい
ないことが多い。居てくれれば話をして「感動した、作者の想いに触れることが出来た」
という次元まで感じることが可能となるかも知れない。
ふと思ったのだが出展資格を新作5点以上とかにすると毎年参加出来る人は何人
いるのだろうか?
「オリジナル作品とはどのレベルから?」
昨今は大手企業の壮絶なる企業努力の賜物で、少し景気が上向きになってきた
ようだが、まだまだ全体に波及しているとは感じられない。ア−ト・クラフトに携わる人々
の状況は厳しい。
大企業は大量の資金、人材を投入して利潤追及の為の商品開発に企業の存亡を
賭ける。そのエネルギ−はすごいと言うしかない。それができなければ今までの生活を
維持できないどころか将来が真っ暗になるからで、当然といえば当然である。
艱難辛苦の末、利潤を生み出す新商品を発表、発売したほんのしばらくの間が儲
かる期間と言ってよく、すぐ他の企業の物まね商品が出てくる。自社商品の権益を守る
為、特許、意匠登録などで防衛するという現象が見られる。
個人のつくり手はどうであろうか?個人レベルでは到底企業の真似はできない。しか
し、オリジナル作品がなくてはやってゆけない。仮に売れるものを作ったとしても簡単に
コピ−されてしまう品質、内容のレベルのものでは短い運命であり、オリジナルとは呼び
難い。
真似ようとして真似られない作品レベル以上こそオリジナルレベルである。そこには
意匠登録もなく、特許もない。工芸でいう人間国宝といわれる人々は、艱難辛苦の末そ
れを実現した人である。
つくり手の人は今どのレベル?
アート・クラフト ネットワーク倶楽部(A.C.N.倶楽部)
事務局代表
細川 正彦
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TEL*090-326-26660
FAX*0726-95-2350
E-Mail
acnclub@roy.hi-ho.ne.jp
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