|
この様な経験はないだろうか・・・。 例えば、あるビデオデッキ出力を、Aモニターで見るとチューナスルーとテープ再生とで色の相違はあまりないが、Bモニターで見るとテープ再生の方のみ色が狂う(色相が変動)場合がある。また、モニターとは限らず他の装置でも同様の問題が発生する場合もあります。さらに、画面左側端の色具合によって画面全体の色相が動いてしまうとか・・・。 原因はビデオ信号処理系において、ビデオ信号の色の基準となるバースト信号を抜き取る位置が狂っている場合に発生します。一方、カラーアンダー式ビデオデッキの再生バースト信号は、一般に前縁と後縁の裾が広がっており(はみ出し)、そのすそ部分では位相が大きく狂っています。その裾部分を基準信号の一部として抜き取ってしまうと色の狂いとして現れてしまうのです。さらに、この抜き取る位置が映像信号側に寄っていると、映像部分からはみ出したカラー成分に影響して、色相が動く場合もあります。しかし、チューナ出力のバースト信号は、規格通りの信号で、裾は小さく位相の狂いも少ないうえ、映像信号からのはみ出しもありませんので、問題は起きません。 本機では、水平同期信号から割り出した規格のバースト信号位置にマスクをかけ、それよりはみ出した裾部分、及び映像部分からのはみ出しは切り捨て、バースト抜き取り位置の違いによる色の狂いを最小限に食い止めました。 本機は簡単な装置ですが、初段でこの処理をして置けば、後段で多数の装置を通過しても安定しています。 ●仕 様 |
■ 外観と内部(試作品) |
クリックすると拡大します。→ |
|