ラインの太さ・・・メーカーの動向 その2

 糸のラインの太さは均一の方が良いに決まっている。単純にはそう考えますが、メーカーが意図的にラインに太さを変化させていたら?
 
先日、Yさんから下記のメールをもらいました(情報ありがとうございました)。

「ラインはそもそも一定の太さでは強度が保てないとのことでした。太い部分と細い部分を連続させ
ることで、引きに対しての強度を持たせているということです。
つまり、魚が掛かって、釣り人があわせをいれ、魚が走るといった一連の引きに対して、竿のためとあとはラインの伸びがそれに対応してくれるのですね、そのときに一定の太さのラインは伸びた部分が細くなってしまうわけでトラブルになり易いわけです。そのために、あえて、太い部分と細い部分を意図的に配置することによって、 伸びた時のラインの状態を一定に保とうというのが、そもそもの目的なわけです。」

  普通に考えた場合、ラインに細いところがあると、ラインが伸びた時は細い部分はいっそう細くなってそこから切れてしまうと思われます。しかし、逆にラインに太いところがあると考えたらどうでしょうか? 私の以前の実験(ラインの強度測定)で、太いハリスは伸びのキャパシティが大きいことが判っています。ラインに部分的に太いところを配置すると極限まで伸びたところで、さらに太いところが伸びて、強度がアップする可能性もあるかな?と思 えてきます。

 実際、メーカーが意図的にラインの太さを調整しているという前提で前報の結果を見直す↓と、そうかも!?という気になります。

・C社はハリス(銘柄a)だけがラインの太さが変動しており、同社の昔からある道糸(銘柄a,b)の変動は測定誤差範囲内で均質。最近になってC社の技術が低下したとは考えにくい。

・前にも書いたが、ハリス(銘柄a)1.2号で52cmのクロダイを上げることができ、強度的には問題はない。

・C社のハリス(a)はラインの太さ調整の特徴を最大限に取り入れた実験的製品であったようだ。

・尚、ハリスの太さの均質性を売りにしているメーカーがあることより(B社のカタログに書いてある)、ラインの太さを変化させることは全てのメーカーもやっていることでもないようです。

・ラインの太さのバラツキを見守っていきたいと思っています。でも意図的に変化させているなら、ラインのバラツキは品質の指標としては使えないということなので興味は半減です。
 

 

100円ショップのライン
 
100円ショップに釣り用のラインが売っていることを知り、100円ショップをはしごしてようやく発見。売っていたのは2種類で50mの透明なライン(2.5号)と、200mの黄色のライン(1.5号)でした。
 早速、ラインのバラツキを測ってみると50mのラインはバラツキ0.2%と測定したラインの中で最もバラツキが少ない部類でした。ラインの均質性=強度とは言えないようなのですが、驚きの結果です。結構使えるかもしれません。 ちなみに200mの方のバラツキはちょっと大きめでした。

データの更新
 
7種類の道糸、2種類のハリスのデータを追加しました (表中の☆印が追加データ)。C社のハリス(a)1.5号についてもバラツキが大きいことを確認しました。

実測データはこちら
ハリス編
 道糸編