流れの中での仕掛けの挙動 NO.2
 姉ヶ崎にある流れるプールに行き、流れの中の仕掛けの挙動について実験を行ないました。しかし、子供の面倒を見ながらの実験であり、さらに監視員の目が気になり (*)満足な実験はできませんでした。さらに、危険なため仕掛けには針、餌は付けられませんでした(ガン玉のみ)。

(*)流れるプールで1個所に留まっているのはとても不自然です。監視員が不思議がって近寄ってきます。

 

1.条件

プール:水深100cm、流速:0.5m/秒(1.8km/hr)
     →けっこう速い流れでした。

条件を同じにするため、同じポイント(ストレートの部分)での実験した。

ライン :フロロカーボン(シーガーグランドマックス) 

     1.2号 長さ125cm

ガン玉の打ち方(右図参照)

  連打ち :ラインの先端に3個並べて打った。

  3段打ち:ガン玉の間隔を30cmとした。

たなびき、深度の測定
  物差しで測るわけにはいかなかったので、全て手の指の長さ(親指〜小指=20cm)を基準に測定した。さらに流れの中ではガン玉の位置がかなり変動(20〜30cm)していおり、 その中央値とした。誤差は±5cm位はあると思われます。

 

 

2.結果(データ)

実験順序

A B @
ガン玉 5G×3 6G×3 8G×3
重量(g)(*1) 0.57(B) 0.36(2G) 0.21(4G)
連打ち たなびき(cm) 60(*2) 75 75
深度(cm) -100(*2) -85 -80
たなびき角度(°)(*3) 31 41 43
到達深度(%)(*4) 80 68 64
3段打ち たなびき(cm) 90 110 100
深度(cm) -80 -60 -60
たなびき角度(°)(*3) 48 61 59
到達深度(%)(*4) 64 48 48

(*1)ガン玉3個の合計の重さ(かっこ内は合計の重さに相当するガン玉の号数)。

  連打ちの場合、かっこ内の重さのガン玉1個を使用することに等しい。

(*2)重りが底に着いたり離れたりしている状態だった。

(*3)たなびき角度:水平を0°とする。たなびき、深度の測定値より計算した。

  tanやアークtanの計算は約20年振り?かな。思い出すのに苦労しました。

(*4)深度(cm)/ラインの長さ(125cm)×100 

 

3.結果、考察

(1)連打ちは3段打ちより深いところをたなびいた。3段打ちはガン玉が上に付いているのでこれは当たり前の結果。しかし、上の図のように3段打ちは仕掛けがほぼ一直線になったのに対して、連打ちは水流の抵抗で上に凸の曲線を描いた。

→同じ重さのガン玉でも3段打ちにするとアタリが鮮明に出るはず。

(2)6Gと8Gではたなびきにほとんど差はなかった(逆転することもあった)。

→素直に考えれば両者の重さの差は微々たるものといえるのだが、可能性としてプールの流速が一定していないことも考えられる。

(3)到達深度をみるとガン玉B(5G×3個)で80%、8Gの3段打ちなら50%を切る値でした。

→流れの中では仕掛けがかなり浮き上がります。これに餌が付けばなおさらです。ガン玉の選択、仕掛けの張りの加減の重要性がわかります。


最長値:仕掛け(125cm)がピンと張った状態で動く軌道。
 3段打ちの方が連打ちより最長値の軌道に近いところにポイントされており、仕掛けがピンと伸びていることが判る。