ラインの引っ張り強さ測定 測定装置の作製


 1回行ったきりのラインの引張り強さ測定ですがようやく再開します。今度は会社の引っ張り試験器ではなく、バネ秤りを使った引っ張り試験器で、ラインの 引張り強さと伸びを同時に測定できるようにしました。

 まずは手製の引っ張り試験器をご紹介します。試験器といっても基本的には固定台のポールにバネ秤りを取り付けただけです。 バネばかりは最大5kgまで測定できるものを選びました。

 バネ秤りの上部はホースバンドで固定しました。下部もホースバンドを使いたかったのですが、バンドの幅が広すぎてシリンダーのネジが引っ掛かるのでワイヤーバインダー(コードを束ねるプラスチックの物)を使用しました。

 

 

切れた時の最大 引張り強さを正確に確認するためにゲージを作りました。

縦に切れ込みを入れたストローの内部に、ゲージとなるワイヤーを取り付けた別の小さなストロー片を埋め込みました。

これで力を加えた時にシリンダーについたネジに押されてゲージがスライドします。動きはスムーズなので測定値への影響は無視できると思います 。また測定中にゲージが外れないようにネジにはワッシャーを付けました。

ラインが切れてバネ(シリンダー)が戻ってもゲージはその位置に留まりますので最大荷重を確認できます。ゲージの効果で10g単位までの測定ができます。尚、レベルゲージの読みと実際の 引張り強さはズレ(0.5kg)が あるので補正を行います。

ポールにはラインの伸びを測定するメジャーを貼り付けました。

ラインの上下は写真の大型のスイベルに結び、バネばかりのフックに一方のスイベルを通し、他方のスイベルにドライバーを通し、下にゆっくりと引っ張ります。そして ラインが切れた時の目盛りの位置を眼を凝らして確認します。目視ですので数mm程度は誤差は出ます。→もっとスマートな方法ないかな?

 

根擦れを想定した実験はラインをヤスリに巻き付けて引っ張ることにしました。ラインは確実にヤスリに接しているところで切れます。

ヤスリはヤマグチの丸ヤスリ中目200mmというものです。

 

ラインが切れ、バネが戻る時のショックは予想以上に大きいものでした。十数回試しただけで上部のゼロ点調整用ネジのプラスチックカバーが飛び、シリンダー下のバネの取り付け部分が外れました。

そでウキ止め用のゴム管と輪ゴムを使いクッションとしました。これで壊れた箇所に急激な力が掛かることはないので耐久性はかなり向上するはずです(ちょっと心配)。

材料費約3500円の測定器でどこまで験ができるでしょうか?

 

測定を予定している項目、疑問に思っていて確かめたい事項。

  ・各種ライン、ハリスの引張り強さ比較。
   数年前、皆さんからもらった糸は劣化していないかな?
  ・100円ショップのラインの実力は?
   (1回は実験済み。だいたいの実力は判りましたが今はヒミツ・・・)
  ・根擦れ時にハリス引張り強さはどの程度低下するか?
  ・大型が釣れた後のハリス交換は必要か?
   (これもだいたい判りましたが、新たな疑問点も出てきました。)
  ・伸びた針はどの程度曲げ強さが低下するか?
  ・結び方とハリス引張り強さ。