水彩画・・・70の手ならい 【1ヶ月目】・・・2006年4月

  4月 6日 カルチャー教室の初日

●さあ、いよいよい今日からカルチャー教室の始まりだ。行く前から心臓がどきどきします。初歩からの水彩画と言っても、生徒はみんなそれなりの経験と力を持っているのではないだろうか。とんでもないところへ紛れ込み、大恥をかくことになりそうな予感で不安がいっぱいです。
すでに1年前から教室に入っている生徒が10人ほど、そこへわれわれ7人(男3人、女4人)ほどが新入生として仲間入りしました。最高齢は私でした。
新規開設は昨年というまだ歴史の浅い教室です。教室開設時からの2年生を『1期生』、私たち新入生を『2期生』と呼ぶことになりました。

●まずは新入生の自己紹介。年令は全員が熟年世代で、うそかまことか絵は小学校以来という人ばかり。それを聞いて少しだけホッとしました。

●指導の先生は私より一つ下。内閣総理大臣賞をとったり、日本水彩画会の理事をしている等、絵の世界では全国的にもかなり知られているようです。ひょうひょうとした穏やかな雰囲気は、いかにも芸術家タイプ。

●初回は水彩画に必要な道具の説明と、出張してきた画材店への注文。私はほんの少しですが描いた経験もあるので、絵の具や筆など最低の道具は手元のもので間に合いました。



≪目ざすもの≫

立派な絵を見ても私にはその芸術的価値はわかりません。
ホテルの部屋などに、美しい風景を素直に描いた絵がかかっているのを見ると、ふと心が休まります。やさしさの感じられるような、親しみの持てるような、心の和むような、そんな絵が描けるようになったらと思います。
  4月20日
はじめての実技


第2回目の教室
実技の前に水張りのやり方を教えてもらいました。早く水張りするような絵を描いてみたいものです。

さあいよいよ絵の実技です。今日は野菜を家から持参、それをモチーフとしてハガキ絵を描きましょうということです。
私が持参したのは小カブ二つ、ニンニク一個、マッシュルーム3個でした。
構図を先生に手伝ってもらい、まがりなりにも描き始めてみましたが緊張で手が震えます。このように描きなさいということは言いません。先生の描いた作品を何点か見せていただいたのですが、かえって萎縮感が増してしまいました。

小学生の図工の時間と同じ雰囲気です。何とか2時間という時間内で描いたカルチャー第一作が下の絵です。
油性ペンで下書きをして、その上に淡く色をのせました。緊張でミミズのはいずったような、頼りない線になってしまいました。

油性ペンを使うのは、一度描いた線は消せないから良く見て描く練習になるのだそうです。

ハガキサイズ (スキャナーで取り込み)


10年前定年退職、当時は奈良県に居住、ふとしたことで地域の絵の同好サークルに声をかけられて何回か写生のお供をしました。見よう見まねです。当時は山登りに熱中していましたからゆっくり絵を描く、習うという余裕が生まれないまま奈良から長野へ転居、それで絵とは縁が切れてしまいました。

しかし水彩画を描きたいという夢は捨てがたく、実際に絵を描かないまでも、水彩画展を見に行ったり、水彩画の手ほどき本を買ってきて目を通すというようなことはずっとつづけていました。

今日描きあげた絵は、ようやくにして絵にたどりついたその第1作です。幼稚な絵ですが、何十年という長い道のりの果て、夢が夢でなくなった記念すべき日でもありました。
 翌月へ(カルチャー2ヶ月目)
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