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劇団110SHOWインターネット公演

ONE DAY

〜院長の場合〜


劇団110SHOW

場所
山地医院の病室

登場人物
山地 幹久(山地医院の院長)
市川 房子(山地医院の看護婦)
森本 サビ太(じじい・院長の知り合い)
春日 空(ソラ・山地医院に入院中)
笠木 和輝(カンフ・ソラの親友)
木村 哲也(キテレツ・ソラの親友)
春日 幸子(ソラの母)

練習風景2

「ソラー、漫画持ってきたよ。」

市川が両手に紙袋を下げて入ってくる。

「今度は何持って来てくれたん?」

「金田一少年の事件簿。」

「金田一少年ってそんなに沢山あったっけ?」
カンフが紙袋の中を覗きながら聞く。

「今日はねー。みんなにも貸してあげようと思って色々持ってきてん。」
片方の紙袋から数冊漫画を取り出してカンフに手渡す。

「はい、これはカンフ君ね。」

「サンキュー。へー「はじめの一歩」か。」

「カンフ君、ボクシング好きやろ?」

「俺が好きなのは格闘技!でも、ボクシングもまぁ格闘技っちゃあ格闘技やから…。」

「男がブツブツ言わない!これはキテレツ君ね。」
紙袋ごと渡す。

「何かなー…ってこれは…。」

「「キテレツ大百科」。」

「これ、看護婦さんのですか?」

「そう。ジャンルを問わず色々持ってんの。貸して欲しい漫画があったら言ってね」

の言葉に

「とりあえず、これお借りしますね。」
ひきつった笑顔でキテレツが答えた。

「ほんなー、漫画ばっか持っとらんと結婚相手作らんとな。」
じいさんがぼそっと呟く。

「森本さん。今、何か言いました?」

「ん?いや…その…。」

「結婚相手がどうとか言いませんでした?」

「そう!結婚相手!山地も早よ結婚相手を見つけんとなーって」
ページをめくるキテレツ