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「今の…何処までが本当の話かな…。」カンフの呟きに誰も答えないまま時が流れる。 「あいつは昔から変わっとる奴やったけど。」じいさんがドアから目を離さずに言ったが、 その場の誰もが「変わっとるのはあんたも同じ。」と思いつつも口に出さずに、更に時 は流れる。 ただ、看護婦の市川だけは複雑そうな思いでその場を後にした。 この後、この話は決して掘り返される事もなく、この話が真実かどうかは未だに謎である。