今舞台は高田伸一の明らかに「ｊｏｊｏの奇妙な冒険」の
影響下にある語りをバックに劇団１１０ＳＨＯＷのメンバーが、
狭小な舞台上で、時空を超えたファンタジー仕立て物語を
語り尽くす舞台です。

緊密な時間の流れる舞台の良さは十分に意識しそれを軽々と
飛びこえ、大物語そのもの、全体を語り尽くす方法の実践です。

１人暮らしの若者とその飼い猫が慎ましやかに
生きている。
猫は若者に飼われもう十数年の月日がたっていた、
猫は若者を愛していた。
恩返しをしようと修行を積み、妖術の使えるネコ
マタになる。

一方この町では古くなった小学校校舎を取り壊し、
新しく立て替えをするという計画が持ち上がっていた。
それも急に。
そのあまりの露骨さ。
政治がらみの取引があった事は明白。
住民の「怒り」「反対」をよそにその校舎を
取り壊しにかかる。
がそのとき、何か不気味な雰囲気が。
その校舎に巣くう妖怪どもの怒りを買ったのか？
様々なチカラでその工事が阻止される。

その渦中、若者と猫、ひょんな事から大海原区
小学校解体工事現場に向かうことになる。
猫の術に守られた若者と妖怪達の戦い
その果てに妖怪は役目を終えた事を悟り、
その若くもない若者に未来をゆだね去っていく。