天守物語 |
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去年から間隔を開けつつ参加してきた俳優ゼミの修了公演です。
110SHOWからは、
高田里美が「薄(すすき)」
松原和江が「舌長姥(したながうば)」
高田伸一が「姫川図書之助(ひめかわずしょのすけ)」
を演じます。
裏テーマとしては現代への批判があります。今日的な問題を扱っていると実感しています。
私ももう思いっきりヨゴれます。(ご覧になればおわかりになります。)
危険だとわかっていても「金」であったり「行きすぎた探求心」であったり「力」だったり……そういう「誘惑」と「欲望」に、かまけてしまう、人のサガ、そういった「業」と扱うものの危険度が増していることとのバランスではないかと思います。
そのことで失うものの大きさ。
熱病のように浮かされていたものから醒めたときの、むなしさ……。男女の色恋ざたを織り交ぜつつ、妖怪変化のおとぎ話になぞらえて展開する、というものです。
泉鏡花の「天守物語」に、いろいろと考えさせる「読み換え」「演じ換え」が施され、古典が現代に無理なく……でもそこは第七劇場の鳴海康平氏の演出です、しっかりと「違和感」を伴って蘇ったといえると思います。
お客様にとっては、この「裏」を探りつつ、心を遊ばせる1時間少々の作品です。
ま、基本はその時間・空間を楽しんでいっていただければそれで幸せなんで、我々とすればうまくそこへジャンプできるかどうか?だと思うのですが。ともあれどうぞ劇場へお誘い合わせお越しください。
金沢市民芸術村(外部リンク)
金沢市大和町1-1 金沢市民芸術村ドラマ工房
tel. 076-265-8300