アントンは、日本の本を持ってきていて、仏像に興味があると言う。是非見てみたいと。
そこで、家族で電車に乗り、鎌倉へ。この日も天気が悪く、異常気象。
もう4月になるというのに、雪!真冬の仕度はして行かなかったので、大変だった。
メインの鎌倉の大仏を見て、中に入って、仏像のキーホルダーを買った。
長谷観音がみたいというアントンの希望で、バスで移動。
長女(4歳)と私は先に駅に向かい小休止して温かいものをとる。
その後、合流して駅ビルでラーメンを食べた。
次男が食事中に、ググッと変な音をたてて、アントンが吹き出し、みんなで爆笑。
アントンのこんな底抜けの笑顔は初めて見た。
博物館に行きたいという希望で、千葉県立中央博物館へ。
ここでも写真をたくさん撮っていた。アントンの将来の夢は医者になる事。
数学や理科が大好きだそう。
午後から、マンションのコミュニティを借りて、ヒッポのメンバーとお別れ会。
みんなで食べ物を持ち寄り、楽しいひと時。
メンバーそれぞれが思い思いの国の言葉で自己紹介。
やはり、ロシア語が多かったかな?
アントンは、"カズオ"という名前にやけに反応して、顔を真っ赤にして笑った。
爆笑ではなく、はにかみながら申し訳なさそうに。
どういう意味なのか聞いても教えてくれないので、もしやいやらしい事?と勘ぐる。
夕方から、行かれる人だけでボーリングへ。
アントンは、たぶん初めてと思われる。
あまりにもガーター続きだったので、ガーターをなしにできる子供仕様にしてもらう。
途中から急にガードが立ち、ガーターになりそうなボールが跳ね返って戻ってきたので、
不思議そうな、変な顔をしていた。
プライドが傷ついてしまったかな?
夜も遅くなり、明日は帰国なので早く寝かせようと思ったが、
アントンが何やら辞書を引いてメモをしているなぁと思ったら、ロシアの事を教えたいという。
全部英語。日本の中学生と比べるとアントンの英語の完成度はすごい!
それでも、むずかしい単語もあったのだろう、辞書で調べてまで伝えようとしてくれた。
我が家にあった世界地図を出して、ロシアの領土が昔はこのくらいだったという壮大な話から、
自分の家族の話。
お母さんは看護婦をしていて、年に数ヶ月単位で留守にするそう。
TVの『大地の子』で見た、僻地医療隊のようなものなのかも?
そして、帰ってくると、とても高額な給料をもらってくるそう。
ロシアの平均はだいたいこれくらい。でもお母さんはこれくらい。
確かにアントンの家はお金持ちのようだ。お母さんの留守の間は、お父さんとふたりっきり。
お兄さんは既に独立していて、たまにしか帰って来ない。
お父さんの作る料理はとてもマズいのだけど、せっかく作ってくれているからガマンしているという。
そういえば、うちにいる間も、いろいろな料理に必ずトライして、全部おいしいと言ってくれたっけ。
ついでに、昼に謎だった、"カズオ"の意味をたずねた。
またまた、笑い出して、辞書を引いて指差してくれたのが、<雄ヤギ>!
な〜んだ、とちょっと拍子抜け。
そんな事であんなに笑いをこらえていたのね。
箸がころげても可笑しい年頃かしら。ロシアだと、フォークかな?でも、フォークは転げないね。
もっと、時間がある時に、アントンとみんなでこんなに話したかったな。
なんだか、時間を巻き戻したい気分。