現在、宮城県には神楽の保存伝承団体は167団体あるといわれます。
県北部を中心に南部神楽89団体、県北沿岸部に法印神楽25団体、仙台圏から南部にかけて十二座神楽51団体、太神楽4団体となっています。
三輪流神楽の「三輪」とは奈良県桜井市の三輪山の神であり薬萊神社宮司の大宮家の祖、秦氏が崇敬していた神。三輪神は比叡山の土地の守護神として勧請され、後に比叡山から薬萊山に祀られました。比叡山では三輪神は「大宮神」、薬萊山では「大宮大明神」と呼ばれます。
神楽の流派でいう「三輪」とは三輪神を崇敬する秦氏が行う神楽ということになります。秦河勝の遠裔・円乗坊教存が坂上田村麿の軍に従い小野田の地に至り、神楽を伝えたと考えられています。
古くは 三輪流神楽 と称していたようですが、天保二年の伝書には 三輪流両部習合神楽となっています。
現在の神楽演舞に舞台脇に表示している旗には 三輪流新道御神楽と染め抜いてあります。 昭和53年に県指定無形民俗文化財となり、薬莱神社三輪流神楽を正式名称としました。