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| 2000年4月30(日) |
●讃岐うどん王選手権フェスティバル(香川県満濃町) 前日に皇太子がおわしたところで、このフェスティバルが開催されました。ですから、趣向に合わないステージ前面の花が美しいこと。 さて、ご存じない方のために簡単に解説すると、タウン情報誌KAGAWAの代表である田尾氏(パネルの右に立っている人)が、1989年に「月刊タウン情報誌かがわ」で讃岐うどんの穴場探検記「ゲリラうどん通ごっこ」を連載を開始してから、香川県内にあやしげな”うどん屋”を巡る”うどんツアー”がブームになりました。 そんなブームが次第に盛り上がって行く中で、第3回讃岐うどん王選手権フェスティバルが開催されました。 うどん王選手権は第一部の予選(だれでも参加可)で、35問の選択問題を解き、上位20名程度を選びます。第二部はその20名がステージに上がり10問程度の記述問題に挑み、10名に。さらに、同様な記述問題で3名に絞り、場所当てやだし当てクイズなどで最終的に一番得点が高かった人が讃岐うどん王に選ばれるというもの。(うどん大食い大会ではありません) だし当てクイズ:代表的なうどんだしの材料、いりこ・こんぶ・しいたけ・かつおの4つのうち、ひとつずつを抜いただしを試飲し、何が抜けているかを当てる。2年前の初代うどん王は、居酒屋経営の盛の大将(香川県)、2代目は愛媛の大学生協職員の福田氏、そして今回のうどん王は大分県のuso800さん(ハンドル名)です。 左の写真は、選手権の中休みに行われた、「恐るべき讃岐うどん爆笑トークショー」の模様です。 |
| 2000年4月24日(月)〜26日(水) |
●船の博物館(東京都品川区) 中学生の頃から行きたいと思ったのですが、例の”笹川良一”が建設した博物館なので、後回しになっていました(理由は調べて下さい)。この日は月曜日で、他の博物館・美術館が全てお休みなので、重い腰をあげて行ってきました。 博物館に着くまで全然知らなかったのですが、船の博物館は”お台場”にあるんですね。目の前を「ゆりかもめ」が走り、フジテレビも近くにあります。さて、展示内容は少し旧態的ですが、船の大きさが分かるように実物(エンジンとか操舵室)が置かれているのは良かったです。 野外展示物は南極観測船宗谷と青函連絡船摩周丸。 「こんな小さな船で赤道を越えて南極まで行ったのか!」という感想が宗谷。「全然違う船になっちゃたのね」という感想が摩周丸。両船ともエンジンルームに直接は入れないのが残念です。(右の写真の上の船が青函連絡船摩周丸、左下が南極観測船宗谷) 全部の見学には時間がかかるぐらい量も多く、展示もそれなりに充実していましたが、船を体験するには少し物足りないと思いました。 ●東京国立博物館(東京都台東区) たぶん10年ぶりの”国宝展”。すっかり忘れていましたが、10年前も見に行っているんですね。そのときには本館が会場でしたが、今回は去年秋に竣工した平成館(下の写真)が会場です。 まず、展示より中高年のおばちゃんの数に圧倒されました。平日の午前中になんと暇な人が多いことか!さて、どれも国宝ですからはずれはありませんが、いかんせん人が多すぎて、特に絵巻物のディテールが良く見えません。しかし、その中でも圧巻なのが千手観音像です。言い古された言葉ですが、均整の取れた全体と端整な顔立ち、そして千手の造形のすばらしさ。すべて一本の木から作り出された像です。千手観音が映し出す影も非常に美しかったことが印象的でした。 そのほか、縄文時代の火焔土器、吉備大臣絵巻?なんかも、作者の気持ちがストレートに伝わるようでおもしろかった。 最後に、平日の混雑がこんなんですから、休日の混雑は恐るべしでしょうか?(奈良国立博物館で行われる「正倉院展」もこんなには混雑していないです)。混雑疲れてしまいました(他の国宝の印象が薄くなってしまった)。 ●東京芸術大学美術館(東京都台東区) ここも昨年開館しました。場所は、国立博物館から北へ徒歩7分ほど。芸大の校門の真ん前にあります。 展示内容は、この大学に在籍していた作家及び講師の作品です。ですから、レベルはむちゃくちゃ高い。今回は企画展として「日本画の100年」を開催中。美術本や切手になったおなじみの名画が並ぶ。基本的に日本画とは、油絵の具ではなく岩絵の具で書いた絵画のことで、画面が平坦なことが特徴です。あまり、光と影や立体を写実的に描くことが不得意ですが、日本の四季を表現するのにはぴったりじゃないかと思います。 ●国立西洋美術館(東京都台東区) ここもおなじみで、上の二館とともに上野公園内にあります。 2000年6月18日まで、ピカソ−子供の世界−が開催されています。私はピカソマニア(なんじゃそりゃ!)なので、結構いろんなピカソ展を見てきましたが、ピカソが子供を描くことに関しても天才的な才能を遺憾なく発揮(常套句!)していることがこの展示会で分かりました。 今回おもしろいのが、ピカソの作風(初期〜青の時代〜バラ色の時代〜キュビズム)の変化に対応して子供の描き方も変わってきているということです。特に、バラ色の時代に生まれたピカソの子供(パウロ)はいろんな衣装を着せられてきれいに描かれていますが、キュビズムの時代に生まれたマヤはまともな顔で描かれてはいません(爆笑!)。マヤは「私ってこんな顔?」とピカソに尋ねたのでしょうか? こうして時代別に並べて鑑賞すると結構おもしろいし、やはりピカソは今世紀最後の天才だったことがしみじみ分かりました。 ●東京都写真美術館(東京都目黒区) さよなら20世紀−カメラがとらえた日本の100年−を見てきました。1901年昭和天皇が誕生した年から、2000年の今年までの出来事を写真で証言するというものです。 私が衝撃を受けたのは、太宰治の死体の写真。顔ははっきりと写っていませんが、体にむしろがかけられてた悲惨な最後。三島由紀夫もそうですが、後世に名を残す作家の最後は悲しいものがあります。 ●INTERCOMMUNICATION CENTER (ICC) (東京都新宿区) いわゆる美術館の部類に入らない美術を体験できる美術館。現代のテクノロジーを駆使した、新たな表現方法を体験するミュージアムと言ったところかな? 無響室(音が全く響かない部屋)に一人で入って音を楽しむ。コンピュータが作り出した生物と戯れるバーチャルな世界。回転によってあたかも連続した動作を行っているように見える人形。など、簡単には説明できない、そしていつもと違う不思議な体験ができます。体験するものは、定員制なので平日の行かれることをお薦めします。 ●東京オペラシティアートギャラリー(東京都新宿区) ここは常設展というのが無く、今回は「宮島達男展 MEGA DEATH:shout! shout! count!」を開催していました。 これも説明するのは難しく、見て体験するのが早いかと思います。おもしろいのが”洗面器に牛乳を満たし、そこに顔を何秒かつける。顔をあげて、したたる牛乳の顔でカウントダウンをし、また牛乳に顔を付けるを永遠に繰り返すビデオ」。 そして、真っ暗な部屋の壁(縦5m、横34mに2400個の青いLEDのカウンターが取り付けられ、それぞれが9から1へカウントダウンをする。1の次は沈黙があり、しばらくしてまた9からカウントダウンを繰り返す。ひとつひとつのカウンターが星のようでもあり、生命のようでもあります。ある時突然に全てが消灯し1分ほどの闇が訪れます。 これは、実物を見ない人にはいくら説明しても理解できないと思います。是非ご覧になって下さい。2000年5月14日まで開催されています。 右の写真はオペラシティの中庭です。 |
| 2000年4月2日(日) |
●MIHO MUSEUM(滋賀県信楽町) ここも2年前からあったのは知っていたのですが、常に開館しているわけではないため、なかなか行けないでいました。下の方にも書いていますが、特に冬は3ヶ月間お休みしています。 さて、MIHO MUSEUMにはどういけばよいのか?車のない方ならば、JR草津線石山駅からバスが出ています(50分)。車の場合には、栗東インターから30分。徒歩はやめた方がいいと思います。 ![]() さて、展示は大きく分けて日本美術(大和絵、陶芸、書など)と西洋古代美術(エジプト、西アジア、中国など)となっています。特に、ここだけしかない一品ものはないですが、上品な展示がなされており、また解説も丁寧につけられており、なかなか良い美術館です。 美術館は、全くの人里離れた山奥にあります。右の写真はレセプション棟で、受付を済ませてここから電気自動車に乗り、写真の左側の道を進んで行きます。途中トンネルや橋もあります。 美術館の本館は、その80%が地中に埋没していますが、天井からの間接的な自然光が、展示場の空間を広く見せています。美術館散歩という感じが一番似合っている美術館もしれません。 開館時間:10時〜16時(土曜日は19時まで) 休館日:毎週月曜日、冬季(12月中旬〜3月中旬)、展示換え期間 |
| 2000年3月19日(日) |
●芸備線(三次→広島) 2年前から計画していた、広島県内ローカル線左回りの旅がようやく実現しました。 左回りとは、芸備線、呉線、福塩線を廻るものです。今回は、これに可部線を加えて、朝から晩まで鉄チャンしてきました。 さて、三次6時20分発、芸備線広島行きに乗車。外はようやく明るくなる。そうすると、景色がちょっと変わっていることに気がつきました。農家の瓦屋根がみんなベンガラ色なのです。おまけに、シャチが頂上にのっています。また、地面に段差があるところは美しく石垣が組まれています。そんな景色を見ているうちに列車は7時55分に広島着。 ●可部線(横川→三段峡) 次は、広島発可部行きの電車に乗ります。可部までは、完全に広島駅への通勤路線。電車も、右の写真のような電車であまり面白みがない。しかし、可部で気動車に乗り換えると、太田川沿いのくねくね線路をのんびり走るローカル線に大変身。そのためか、お客さんもハイキング目的の中高年の団体と鉄チャン。その中でも異色だったのが、30代前半の夫婦。たぶん、乗りつぶし目的だと思いますが、女性の方が積極的に写真を撮り、終着駅の三段峡でもお互いに写真を撮りあっこしていました。(下の写真) なお、この日現在、終着の三段峡駅からの三段峡巡りは、災害調査のため中止になっています。●呉線(海田市→三原) 可部線往復で再び広島駅に戻ってきました。次は、13時7分発の呉線広行きの電車に乗ります。 呉線は造船で有名な呉市を中心に瀬戸内海沿いを走る線で、景色はなかなかよろしです。今日はあいにくの曇り空で、おまけに視界もあまりないため、瀬戸内海の景色を十分に堪能することはできませんでした。 ●福塩線(福山→塩町)+芸備線(塩町→三次) 最後に、三次の戻るために福山から電車に乗ります。(三原から福山までは山陽本線の電車を利用しました) 途中、府中までは芦田川沿いの平野をひた走ります(そのため電車の本数も多い)周りは住宅も多いのですが、そんななか、川にかかる電線に一羽の”やませみ”がおりました。いつも奥深い山中でやませみを探しているのに、こんな町中であこがれの鳥に会えるなんて感激です。まだ写真に撮れていないので、皆さんにその実物をお見せできないのが残念ですが、今年の春はがんばって撮影してきます。(閑話休題) 府中(右の写真は府中駅で撮影、左が三次までの気動車、右が福山・府中間の電車)を出発すると山の中に入ってしまうのですが、残念ながら暗くて外が見えません。マニアなら外が暗ければ”乗りつぶし”にならないと主張されそうですが、今回は許してもらうことにしましょう。そして、列車は無事三次駅に到着しました。 全行程 439.3km、13時間25分の小旅行でした。 やっぱり、いいねぇ〜。たびは。 わたしもサメですね。何かって? サメは泳ぎ続けていないと海の底に沈んじゃうんです。続きは「いちげんさん」という映画を見て下さい。 |
| 2000年2月11日(金) |
●芸能神社(京都市右京区太秦付近) まだ、ところどころに雪が残る京都太秦を散歩してきました。 今日は、あまり知られていない寺院を2つぶらぶら歩いてきました。 ![]() まず、車折神社(くるまざきじんじゃ)に行きました。 場所は、京福嵐山線(らんでん)の車折駅すぐです。ただ、駅側は裏口になります。(南側から入れば、駐車場があります) ここでは、商売繁盛などを石に書いて祈願するんですが、その本殿よりも人気があるのが”芸能神社”です。芸能といっても幅広く、祇園の芸子さんから宝塚歌劇、そして数多くの役者・歌手が訪れています。(本当に本人が奉納しているのかな?)私が好きな”うっちゃんなんちゃん”のものも”里見浩太朗””松山千春”そして”川島なお美”と並んで奉納されています。 それ以外は、とりたてて珍しいものはありません。 ● 鹿王院(ろくおういん)(京都市右京区太秦付近) 足利義満の命で建てられた禅寺です。車折神社から西へ歩いて10分ほどの所にあります。 周りは住宅街なのに、山門から本堂まで苔むした趣のある参道がつづきます。遠くで、踏切の音が聞こえる。100mほど歩いてようやく本堂に着く。 ![]() 本堂の入り口の所に鐘がつるしてあって、「拝観の方は三回打ってください」と書いてありました。棒を持って鳴らそうかな、というところに、おばさんが出てこられました。(女性のための禅道場があるからかな?) 拝観する人なんてほとんどないんだろうなぁ、と言う雰囲気。特にみどころもないが、日本の冬のわびを感じました。春になれば、庭ももっと美しくなるでしょう。 帰りも長い参道を歩きましたが、ここの雰囲気が一番よいようです。(ここはただなんですが) 今日は、国宝だとか名跡を見たわけではないけれども、ただぶらぶらと歩いているだけで心が晴れたような気がしました。(なんだが、自分だけで満足しているような感じで、文章に面白みがないですね) |
| 2000年1月8日(土) |
●洛北散歩(京都市北区鷹峰付近) 昨日まで春のように暖かかったのに、今日は一転して冬に戻ってしまいました。 ![]() ぼんやり暖かいよりも、きりっと寒い方が身が引き締まって良いかもしれません。 さて、今日は洛北の鷹峰付近を散歩してきました。 最初は、常照寺です。吉野太夫寄進の山門(写真右)が印象的です。茶席や鬼子母尊神がありましたが、閉じられていて見ることができませんでした。 その西隣にあるのが源光庵。曹洞宗のお寺です。 たぶん秋に訪れるのが一番良いようです。四角や丸い窓から見る紅葉は、一幅の絵を見ているように美しいことでしょう。また、本堂の天井は伏見桃山城から移設されたもので、血の跡が累々と残っています。 源光庵から徒歩3分で光悦寺に着きます。茶道で有名な本阿弥光悦が庵をむすんだあとが後世お寺になりました。お寺の後ろにはいくつかの茶室があるのですが、一切公開されていないので残念です。茶室の向こうには京都市内が良く見え、お茶で一服しながら景色を望む生活がしたいなぁ、と中学生の修学旅行的感想でこのお寺をあとにしましょう。この鷹峰という地区は、京都市内とはちょっと雰囲気が違います。大原や鞍馬と同じ様な雰囲気です。なぜなんでしょう? まず、町ではなく里の感じがある。喧騒感が少ない。坂道が多い等がそんな雰囲気にしているのでしょう。なんとなく好きです。こんな感じ。 最後に、この鷹峰から少し離れていますが、五山の送り火で有名な舟山の麓にある正伝寺を訪れました。 ここは、比叡山を借景とした小堀遠州作の獅子の児渡し庭園と、方丈の血天井が有名です。日も暮れかかっていたので、ゆっくり庭を見ながらくつろぐことはできませんでしたが、なかなかすばらしいお寺でした。 おまけと言ってはなんですが、今宮神社を見てきました。本当にさっと見るだけで終わり、目的は東の門を出たところにあるあぶり餅屋です。同じお餅を同じ価格で向かい合った2軒の店が売っているのです。北側が「元祖正本家 一文字屋」、南側が「本家根元 かざりや」 何が違うのか分かりませんが、女子高校生のバイトがいる一文字屋へ入りました(かざりやはおばちゃんばかり)。一人前500円、親指ほどのお餅を竹串に刺したものが15本も出てきます。白味噌のタレにつけつつ食べる。お茶もほどよく渋くいい感じ。またしても、幸せな気分になりながら洛北の散歩を終えました。 |
| 2000年1月3日(月) |
●天空狂言(大阪市・OAPタワー38F) 先月は文楽、今月は狂言と、日本の古典芸能にはまりつつあります。 ![]() といっても、常設の正式な場所では見たことがありません。この天空狂言も、大阪帝国ホテル隣のOAPタワー最上階38Fで行われたものです。 料金は、枡席、座席、立見にかかわらず、前売り3000円と、とってもリーズナブル。そしてあの人間国宝の茂山千作さんが見られるのです。 出し物は、”二人袴”、”附子”、”福の神”で、千作さんは最後の福の神を演じられました。 αステーション(FM)の日曜午前9時の放送をお聞きの方ならご存じの茂山千三郎さんも”附子”の次郎冠者として出演されておりました。 狂言の魅力は何でしょう。 非常に人間味あふれ、その心が現代にも通じるからなのでしょうか。それに、理屈抜きに楽しいからでしょう。特に、今回の福の神を見て、本当に幸せな気持ちになりました。 この狂言の前に「大阪天満宮」に初詣に行って来ました。大吉が出たので、皆さんに幸運をお裾分けします。 今年も、この「旅日記」をご贔屓に。 |
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