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七芒星
透明人間の蒸気
マイ・ロックンロール・スター
エレファントマン
新撰組
FOOTLOOSE
サーキットの鹿
アテルイ
FULL MONTY
郵便配達夫の恋
さよならの城
ジゼル
白鳥の湖
オイディプス王
ゴールドベルク変奏曲
ストーンズ・イン・ヒズ・ポケッツ
ダブリンの鐘つきカビ人間
スサノオ
フォーティンブラス
トンカツロック
びっくり箱/重役読本
葵上・卒塔婆小町
身毒丸
彦馬がゆく
天保十二年のシェイクスピア
ドン・キホーテ
売り言葉
嵐が丘



七芒星'02.12.28劇団☆新感線赤坂ACTシアター
んー、完全に疲弊した身体で行ったので、単純に「楽しんだ」というのが感想。メイン7人よりワキ7人の方が圧倒的にカッコよくて引き込まれて魅力的だったというのはあるけど、それも何でもいいくらい楽しかった。古田さんと橋本じゅんさんの掛け合い好きだなぁ。

透明人間の蒸気'02.11.23筧利夫、小西真奈美他青山劇場
まず何をおいても筧利夫が暑苦しい。全部が全部同じトーンで、彼を見ているだけでどっと疲れる。その疲れを癒してくれるのが小西真奈美ちゃん。うーん、可愛い。たしかに存在感の薄さは否めないが、声音の使い分けなど、とても私好みの演技だ。そして前に野田さんがやったというオバさん役の彼は「がんばっていた」。それ以上でも以下でもなく。その他のキャストはそれぞれにパワフルでストーリーをぐいぐいひっぱっていた。松澤さん、骨折した状態で舞台に立つその根性は立派。プロ根性を垣間見ました。(その前にケガしなきゃいい話なんですが)
で、肝心の内容だけど、やっぱり野田さん以外の人が演出する野田脚本は意味が半減しているような気がしてならない。私は初演を見ているわけではないが、そう感じた。
現代の時事ネタに書き換えたところがあからさまに浮いている。ギャグがギャグになっていない。笑えもしない。言葉の選び方がそこだけ劇的に違うのだ。
それ以前に、これって今やる話なのか。テーマを考えるとせめて一年か二年前にやってほしい企画だった。二万七千光年より前にこっちやっとくべきだったんじゃ?>RUP
みんながみんな全力疾走で迷走しているような2時間半。とにかく疲れた。席は良かったんだけどなあ。

マイ・ロックンロール・スター'02.11.16長塚京三、野際陽子他PARCO劇場
すごくいい席でラッキー。このところ芝居についてはラッキー続きだ。
構成がものすごくわかりやすい芝居だった。冒頭爆笑して、中盤ちょっと怖くて、終盤泣かせに入る。それらがちょっとバラついて感じられたのは暗転が長かったせいだろうか。なんかしっくり来ない印象がぬぐいきれなかった。
前出3ブロック中で好みをつけるなら冒頭>終盤>中盤だろうか。笑いのシーンは猫背さんと山内さんに大半持っていかれた感じ。頭をタオルで覆って揺れる野際さんの姿も焼きついて離れない(笑)。あれには笑った。
終盤は中山さんの演技が光った。それまでに十分に役を作り上げていたからこそ、あのラストが生きる。中盤がいまいちなのはテンポが急激に落ちてこちらの思考が追いつき、追い越しそうになってしまったから。あまり先の展開を予測する余地を客に与えちゃいけないよな、と思ったり。(もちろん突っ走りすぎてもいけないんだろうけど)
ちょっと好みに合わなかったのはグロいものを直接的に見せようとするところ。干からびたカメも死んだハムスターもラストのアレも、私は見せないでビビらせる方が好きだな。
それにしても長塚パパと山内さんと猫背さんは良い。

エレファントマン'02.11.4藤原竜也他赤坂ACTシアター
まず、兼ねてからTVで見ていて「舞台で見てみたいなあ」と思っていた今井明彦さんが出ていて得した気分だった(笑)。しかも出ずっぱり。
藤原竜也くんは上手なんだけど、なんだか苦しそうに芝居をする。なんとなく役柄のせいだけじゃないような気がする。若いのになんだかかわいそうだ。あの人は「仕事だ」とか「負けるもんか」とか「良くできた」とか思ったことはあっても、芝居していて「楽しい」と思ったことは無いのではないか、とすら思った。もっと同年代の多いバカバカしいくらい笑っていらられる舞台にも立たせてあげればいいのに。(と思うのは、フットルースのカンパニーがあまりにも楽しそうだったからだろうか。あれはあれで行き過ぎの感アリなんだけど。)
小島聖さん、声がガラガラ。せっかく女性一人なんだから、鈴を転がすような声が聞きたかったよ(笑)。(そういう役でもないし声質でもないだろうけど)腹筋さんたちのトンガ(だかどこだか)の娘役の方がよほどキレイな声だった(^^;。
セットは大きく古めかしく、照明暗め。衣装も豪華。(布質がちょっと安っぽかったが)19世紀の大英帝国っぽさはとても良く出ていた。でも音楽はもうすこしなんとかなったのでは、とも思う。ACTだけど音響そのものには不満は無かった。
ストーリーについては、好みの問題があるので何とも言いがたいが、スカッとできる内容でもないし、フレデリックが最後に陥る憂鬱と絶望は、今の私が最も自分の中から排除したいものなので、ものすごく観ていて暗〜くなった。ジョン・メリックの存在そのもの、また生きざまそのものにしても、普段人ができるだけ目を背けて、見ないようにしているものなんじゃないのか。明確にそれが何であるかわからないけど。特に日本人は物忌みが得意だし。我々はイヤなもの・ことからは極力逃げまわって生きるのさ。(最近とみにペシミスティックな私)
決して後味の良い作品ではなかったけど、確かに意義のある舞台ではある。でもこんな思いまでして見たくはない舞台だったと私は敢えて言いたい。とりあえず娯楽性は低い。

新撰組-我が青春の幕末-'02.10.12志道塾調布市民会館たづくり くすのきホール
長い!つめこみすぎでとにかく長い。最後の最後まで真の主役が誰なのかわからないという恐ろしい構成。だったら最初からその子に焦点当てた方が良かったのでは…。有名隊士は「いわゆる」的な役作りをしていたようだが、近藤勇はふつうのおっさんであった。総司、それは違うぞ総司!棒読みだぞ総司!土方歳三はまあまあ。若手は検討していたと思う。ギャグはかなりの割合ですべっていたが。
殺陣が売りのところらしいが、殺陣の前に役者に着装をちゃんと教えてください。一部道着の着方がみっともなくて恥ずかしかったです。殺陣、技量の差もあったかもしれないが、ちょっと煩雑に過ぎた感あり。もう少し整理して、ポイントポイントをもう少しキメた形で見たかった。もちろん、上手い人は上手かったです。
音響、何を音源に使っていたのか知らないが雑音・ノイズ・音割れがかなり気になった。
なんていうか、疲れたなぁ…。なんだかんだ言ってやっぱり2時間20分は長いよ。

FOOTLOOSE'02.10.1坂本昌行、今井絵理子他赤坂ACTシアター
やっぱりずるーい(笑)。あのテーマソングがかかったらどんな内容であれとにかくラストは盛り上がって終わるもんな(笑)。これに限らず、ブロードウェイミュージカルってラストシーンがとても印象的なイメージがある。鮮烈なラストシーンがあるために、そこが焼きついてしまってむしろ冒頭を忘れてしまったり。
冒頭といえば、キャストのテンション、最初低すぎ。はじめ全然伝わって来ず、だんだんと盛り上がった印象。それはいかんのではなかろうか。あんなカッコいいオープニングなのに。
キャストに関しては坂本くんはまあ、去年も書いたのでヨシとして(印象変わってないです)、今井絵理子ちゃん、大健闘。やはりダンスができる子は良い。喋り方がちょっと気になる(活舌もさながら、演技力の問題。しかし昔ドラマに出てた頃に比べりゃよほどマシ)ところを除けば大満足である。
キャストの変わったWお母さん、すごく良かった。ピンクレディとは懐の深さが違う。高幡さん、初めて拝見したけどすごく優しそうでおちゃめでファンになったかも。(美波里さんは元々ファンだ)
池田さん、オイシイなぁ。あちこちの場面でアクセントになってましたが、線の細さは否めず。去年の体格のいい方の方が、歌い方もゴスペルっぽくていかにもアメリカの片田舎で子供たちに慕われてそうなカンジだったかもなあ。でもオイシかった。いい役だ。
そして全ての手綱を握っている感のある村井さん。やっぱりラストの懺悔の歌は泣ける。村井さんあってこそこの青臭い話も締まるというものよ。
その他のキャストもそれぞれに楽しそうで良かった。特に目を引いたアクロバット担当の彼。捻り入ってたからね。すごいね。ああいうのもこの芝居ならではかも。
しかし、ダンスがテーマなのに踊るより歌いたくなるミュージカルなんだよな。なぜだ(笑)。それはやはり主演二人の歌い方がミュージカルというより歌謡曲だから…(げふんげふん)。
やっぱり私はあのスタオベをジャニ系芝居の恒例として開き直れるほど人間が出来ておりません。立ち上がれんよ、あれじゃ。お手振りと眼中貰うためのスタオベなんて意味あるかい。バーカバーカ。

こうもり'02.9.23新国立劇場バレエ団新国立劇場オペラ劇場
可愛い!楽しい!面白い!今まで観た中には無かった異色のバレエ。
元はオペレッタだったらしいんだけども、バレエでも十分に楽しい。あの草刈民代サマが、山本さんが、小嶋さんがまるでマンガから飛び出て来たかのようなコミカルな演技をする。それでいてソロやパ・ド・ドゥでのテクニックはさすが!
どれもこれもローラン・プティの振り付けの凄さあってこそだと思う。可愛くて、大胆で、色気がある。何より奇抜でユニークだ。
こういうバレエならもっと大声で笑って然るべきだと思うんだけど、残念ながら素直に笑うのが苦手な日本人、会場全体でも「くすくす」あるいは「ざわっ」程度の笑いしか起きず。海外だったら大爆笑だったんだろうに。
こうもりが飛び立つところで笑いが起きるのも日本ならではのツボのような気がする。本当に日本人は性格が悪い(笑)。
草刈さん、本当に美しかったっす。踊り的には「オディールが得意なのも納得」みたいな。あんまり良く存じませんが、たぶんシルフィードやジゼルよりもキトリかオディールが似合う人だろうと思われました。だから今回のベラもすごく良かったよ。
山本さんも小嶋さんもステキでしたが私は小嶋さんの踊りの方が好みだったりする。
ぜひ本格的にレパートリーに取り入れて欲しいなぁ。また観たいです。

サーキットの鹿'02.8.18東京(こまめに)あたふた中目黒ウッディシアター
友人が出るので観に行った。
芝居の内容はナンセンスコメディ(?)と言っていいのだろうか。私は初めて観るカンジだ。
でも、ナンセンスで笑わせるのって本当に難しいんだな、と思った。シナリオは悪くない。役者たちはテンションでそれを最後まで全力疾走で完走し切った印象。しかし爆笑に結びつかない。大笑いではなく、全編通して「ニヤリ」あるいはもう少し面白くてくすくす笑いにとどまってしまった感がある。その差って何なんだろう。たぶん演出家がいくら言葉を重ねて指示したとしても改善することは難しい領域のものである気がする。だから芝居は難しい。
それにしても舞台美術、照明、音楽、パンフレットやチラシ、チケットの装丁、受付に至るまで、とてもよかった。
前述の役者の気迫を加味して、「いいカンパニー」の「いい仕事」を見た印象でした。
次もがんばってください。

アテルイ'02.8.17市川染五郎、堤真一、水野美紀他新橋演舞場
号泣。ただただもう滂沱の涙。一人で行ったことを悔やみに悔やんだ。(恥ずかしかったんだよ…)
芝居はもちろん良かった。それだけでも感動のあまり鳥肌立てていたのに、そこにさらに郷土文化が加わったらもう駄目だ。
私は北国で厳しい冬を越し、夏にあの祭りでほんのひととき最高潮に盛り上がる、そういう人たちを沢山知っている。
あの笛の音を聞いて育ち、巨大な張子の山車の前で毎年毎年心を浮き立たせたのだ。
要するに私、青森出身なんですよ。だからもう、それだけでお手上げ。完全降伏。
あんな素晴らしい話に仕立ててくれた中島さんに、素晴らしいエンターテイメントにしてくれたいのうえさんに、そしてアテルイの企画を持ってきてくれた染五郎サマに青森市民として大感謝したい気持ちでいっぱいである。
カラスハネトたちよ、DVD出たらアテルイを見なさい。で、本来祭りというものがどんなもんであったか思い知れ。
これは確かにフィクションだが、それでも何のための祭りであったかはわかるはずだと思うのだ。
…ここまで絶賛しておいて何だが、新橋演舞場の3F席は止めといた方がいい。花道が全く見えない。そしてどんなに頑張っても無理なのに諦め悪く乗り出す人続出。何度蹴飛ばしかけたことか。
とにかく良かった。観てよかったよ。

FULL MONTY'02.8.14-東京国際フォーラム ホールC
あぁ、この感動をどう表現したらいいだろうか…。
「TVでよくCMやってるキワモノ的男性ストリッパー映画の焼き直し」程度にしか思っていなかった自分を恥じたい。e+でチケットが半額になっているので会社帰りに行ってみたのだが、その楽しさ、せつなさ、いとしさ、そしてパワーにガツンとやられて帰って来た。
リストラされた男たちの哀しみ、女たちとの様々な絡み、子役の愛らしさ、いざ舞台に立つ前の苦悩…。濃い内容なのに上演時間休憩込み3時間が全く長さを感じない。通路も使った臨場感ある演出で我々も芝居の中に入り込んだように錯覚させられる。照明も見事なまでに効果的。すげえ。ぶろーどうぇいってすげえ。久々に心浮き立つ舞台だった。目からウロコぼろぼろ落ちた。久々に水面に上がって深呼吸ができた。私もかんばる。(←?)

郵便配達夫の恋'02.8.9ART新MODEプロデュース南阿佐ヶ谷プロット
友人が客演するので観に行った。初の阿佐ヶ谷である。
劇場はまるで公民館のようでアットホームなカンジ。まさか靴を脱いで上がることになるとは。
脚本はキャラメルのものらしく(私は観たことないんですが)、タイトルそのまんまの、ふつーにいい話だった。
全編通して痛切に感じたのは若者が老け役を演じることの難しさだ。強い筋肉で弱った筋肉の表現をするのは難しい。拭いきれない不自然さ。老人と初老の男が出てくるんだが、どっちもそれぞれに力不足は否めなかった。
結局のところ、キャストは全体的にソツなく「公演のために」まとめたものの今ひとつ突き詰められていない印象。セットは良かったけど演出(その使い方)は今ひとつ。暗転は急で音響のオペミスも痛い。そして室内が暑い…。
「よくがんばったね」というのが感想なんだけど、若いんだからもっと勢いのあるものやったらどうだろうか。

さよならの城'02.7.13久世星佳、舘形比呂一、NIRO他サンシャイン劇場
寺山修司の芝居を実際にこの目で見るのは初めてだ。戯曲はほんの幾つかだけど読んだことはあり、「ほほう」とは思ってもリスペクトされるまでには至らなかった記憶がある。
やっぱり芝居は観てみなきゃダメだ。
「さよならの城」の戯曲そのものを読んだことはないが、役者、音楽、色彩、その他諸々のファクターからなるこの世界は自分の五体で感じなくてはとても「知った」とは言えない。
また、一度ひとつの芝居を観ただけで「『寺山作品』が好き」と総じてしまってもいけない。
これを観て、私はもっと寺山作品を観たいと思った。万有引力でもメジャーリーグでもいい。もっとこの人の戯曲に、この人が作らんとした世界に、それを引き継ごうとしている人たちに触れてみたい。そう思った。これがリスペクトでなくて何であろう(笑)
ぶっちゃけて言うと、全体を通した筋はわかりづらい。でも根底にある何かがどくどくと流れ込んでくるこの感覚。病み付きになりそうである。
ちょっとマジメぶった感想になったのでちょっといつものペースに戻すと舘形さんはステキだった。メロメロです(笑)。

ジゼル'02.6.30新国立劇場バレエ団新国立劇場オペラ劇場
初見。話の流れは知っているけど、きちんと音楽も聞いたことないし大丈夫かな、と思っていたが、最近になってようやくバレエのマイムを理解し始めたこともあり、楽しく見られた。
それにしても宮内さんのジゼルの可憐で優雅なことといったら…。小っちゃい、細いは他にもたくさんいるとして、とにかく情感の出し方がすばらしい。腕の動き一つであれだけ愛情表現できるって凄い。ラストのウィリになったジゼルとアルブレヒトの別れのシーンでは、鳥肌すら立った。
宮内さん、カワイイ女の子役ばかり見ているので、ドンキホーテのキトリが見たいなあ。5月に行っておけばよかった。
山本さんも初見だったが、品のいい貴族らしい動きでなおかつ若々しさがあってすごくいい。
しかしながら、新国立バレエは一人一人の個性が強すぎて、コールドがバラバラな印象がものすごくあった。(その前の週の牧阿佐美バレエ団が良かっただけに…)特に村人のパ・ドゥ・ドゥをやった二人、ボロボロすぎてむしろ笑ってしまった。外人の男性の、サポートの仕方があまりにも幼かったので「子供!?子供なのか!?」と思ったら、パンフを見たらちゃんとした登録ソリスト。おーい、しっかりしてくれよ。二人ともソロの方はのびのびとやっていた。単に相性がよくないのかな。でもプロとしてそれはどうなのさ。
疲れが溜まって2幕の大半居眠りしてしまったんだけども、十分に満足しました。ジゼルってなんていうか、展開が少女マンガだよな。そこも好き。

白鳥の湖'02.6.23牧阿佐美バレエ団ゆうぽうと簡易保険ホール
白鳥全幕初見。なるほど、こういう流れであったか、という感想。
一部CDで聞き込んでいる曲は思わずオケの方に意識が行ってしまって困った。堤氏指揮だと三幕のマズルカはあーなるのか。ピッチが早くて好みです。
私、オデットよりオディールのダンスが好きだなぁ。いや、ダンサーは同じ人なんだけど(笑)。ちょっと華が無い印象は受けたものの、さすがのテクニックでした。32回転ブラボーだった。ジークフリート王子もエレガントで良かったです。跳躍がキレイ。でもロットバルトも良かった。あの長〜い黒マントが激ツボ。
…とまあ、ソロも各々良かったんですけど、何といってもコールドの素晴らしいこと!やっぱり「白鳥」の醍醐味はメインのソロやパ・ド・ドゥもさながら、白鳥たちのコール・ド・バレエなんだなだと実感しました。四羽の白鳥も素晴らしかった。
あとは衣装ですよね。カワイイものから女王様の豪華絢爛なものから白鳥のチュチュから、どれもそれだけで芸術品そのもの。
しっかしながら、隣が絵に描いたよーなバカなおねーちゃん二名だったため、うるさくて参った。(開演ブザーが鳴って暗転してもまだ喋ってやがる…最悪だった。)あと、簡易保険ホールの2Fの椅子(1Fに座ったことがないので)は垂直すぎて腰が辛い…。
休憩込みで三時間。ホントつらかったです(笑)。音響も見え具合も申し分無いんだけど、それだけがなー。
二幕目と三幕目の間の休憩時に、思わず踊りだしちゃってる女の子がいてかわいかった。白鳥になりきってました(笑)。がんばれ、明日のプリマはキミかもしれない。

オイディプス王'02.6.15野村萬斎、麻実れいほかBunkamuraシアターコクーン
オイディプス王の予備知識は一切無く行ってきたんですが、それでも「わかりすぎる」あの脚本はすごいな。とにかくくどい。「もうわかった、わかったから」と言いたくなるほどに、同じことをセリフを変え言い回しを変えて何度も何度も繰り返す。それで2時間20分ならば恐らく半分の時間で同じことが言えるんではなかろーか。せっかちな私にはそれがつらかった。
蜷川演出はといえば、「あーなるほど」と思わせるようなものがそこかしこに。とにかくオープニングにはド肝を抜かれました。ピンでも舞台に立てるくらいの人たちが集団で同じ動きをし、同じセリフを叫ぶことのインパクト。あれはすごいね。そして、そんな男達をきちんと牛耳っている風に見える萬斎さんのオイディプス王と麻実れいさんのイオカステ。(ちょっとイオカステの方がさらに強そうに見えた(笑))
衣装がこれまたとっても良く、役者の動きをとっても綺麗に見せるサポートをしていたと思う。(もちろん、役者さんたちの動きそのものも綺麗なんだけど)
全編通して「これでもか、これでもか」というパワーを感じました。それにつけても萬斎さんのテンションの持続はすごい。全ての立ち居振舞いがカッコいい。すごいいい声。惚れそう。

ゴールドベルク変奏曲'02.6.9チューリヒ・バレエBunkamuraオーチャードホール
e+でチケットが半額になっているのを知り、急遽行くことに。
チューリヒ・バレエだけがやっている演目なのは予備知識があったけど、肝心の原曲(バッハ)を聞いていないので、どんなものなのか全くわからず。
その実体は、音楽はピアノのみのモダンバレエ(と言い切っていいのかな?)だった。ダンサーさんたちは男性も女性も全員チュチュではなくレオタードのみで、筋肉の動きやシルエットの美しさがよく分かる。舞台装置も照明と背後のスクリーンが何度か変わるだけで、あとはまったくの平面だ。曲もピアノのみなのでひたすらシンプル。
そんな誤魔化しの全く利かないステージで繰り広げられる一幕舞台。観ながら思ったことといえば、人体の潜在能力の高さとその可能性。簡単に言えば「すごいな、人間ってあんなこともできるんだ」的な。
豪華なセットとチュチュとオーケストラのクラッシックバレエもいいけど、たまにはこういうのもいいな、と思いました。圧巻。

ストーンズ・イン・ヒズ・ポケッツ'02.6.1市村正親、勝村政信東京グローブ座
想像してた以上に悪席でした(笑)
座ると舞台の上手2/3が隠れるという…それってほとんど見えないじゃん!天井に近いので照明の熱で暑いし…(^^;。
そのせいなのか稽古疲れなのか、一幕の途中ちょっと睡魔が…そういえばここは世田谷パブリックシアターになんとなく似ている。(さすがだななめさん。)
そして私は今まで世田谷パブリックシアターで寝なかったことはない(笑)
そんなことはともかく、「コメディらしい」と聞いていたはずだったのだが、ちょっと肩透かしをくらったカンジだった。
確かに、二人で何役も演じ分けているそのテクニックはすごい。女性の演技とかはかなり笑える。でも話はかなり重く、暗い(と私は思う)。
笑えた部分なんてほんの全体の一部分ではないだろうか。私たちの席からは表情や動きの面白さはちっとも見えないしなぁ。
でも、舞台を上(しかもほぼ真上)から見るってのも面白いなぁ、とか、一瞬の役の切り替わりとか、別の視点で面白かった。
でも話としては面白くない。英吉利の小劇場だけでやっててほしいかな、こういうのは。

ダブリンの鐘つきカビ人間'02.5.26水野真紀、後藤ひろひと、池田成志ほかPARCO劇場
童話大好き。童話部分のキャラクターたちは、みんなコミカルだったり正直だったりけなげだったりひたすらバカだったりずるがしこかったりホントに誰も彼も愛しい。そして童話の本来持つ残酷性を最後に持ってきたところがもうドツボ。好きです。大好きですこの舞台。久しぶりにパンフ買いました。DVDも多分買います。個人的には山内さん大ヒット。水野さんはハマり役だったと思った。及川さんに羽根つけるなんて、なんてベタな(笑)。いや似合うけど。池田さんはさすがの存在感で全体を牛耳ってた感アリ。大王は出てくるだけでおもしろすぎ(笑)。小道具がかわいかった。照明がキレイだった。ああ、こんな細かい感想ばっかりでいいのかな。とにかく良かった。満足した。今のところ今年一番のお気に入り作です。

スサノオ〜神の剣の物語'02.5.25松岡昌広、佐藤仁美他赤坂ACTシアター
いやー、とにかく席が良かったので(5列目センター)、オープニングとか、鳥肌ぞわぞわ立つほどカッコよかった。あの新感線独自のオープニングテーマがかかって(ホント、なんで今回使ったんですかね?>ななめさん)、暗転から本編始まるあの瞬間大好きだ。で、その本編はというと、未熟なメインキャストをガッチリサポートするベテラン勢という、「二万七千光年〜」とかと同じような構図が思いっきりよく見えた(笑)。健闘はしてたと思うけど、「自分の役だ」と言い切るには10年早いよ>松岡クン。(たとえ初演時の古田さんの年齢と今同じくらいだとしても。年齢の問題じゃないと思う)佐藤仁美ちゃんは想像どおりなカンジだった。根岸さんは想像してたよりもおとなしかったかも(笑)。つか時代、見てみたかったなー。新感線メンバーはやっぱりおもしろくて上手い。個人的には全て右近さんに持っていかれた感が強いんだけども(笑)。席のせいか、いつもACTで不満に思う音の問題は今回は気にならず。徹夜で行ったのにほとんど眠くならないくらいに面白かったぞ!(←ほめてます)

フォーティンブラス'02.5.5佐野瑞樹、堀内敬子、増沢望ほかル・テアトル銀座
楽日。初演から三年目、どうなっているのか楽しみだったけど、見方が変わったのか、どうも粗ばかりが目に付いてしまった。佐野くんへの過度な期待は無いとして、ハムレットの滑舌の悪いこと悪いこと。完全に訛ってんじゃんかよ(- -;。最初のハムレット・パレード、もう寝てやろうかと思うくらい退屈。照明は暗く、存在感の無さ過ぎるBGM。奇をてらいすぎた舞台は使いこなせておらず、席によっては見づらいばかりで観る側のことを考えていないのでは?と思わせた。いっそ青山円形ぐらいがちょうどよかったのでは?なんだか場面場面がバラバラと途切れて、つながりが悪かった。観てる方の気持ちが切れちゃうよ。良かった点、増沢ホーレイショと児玉オズリックのコンビ。前田美波里さん。クローディアス、ポローニアス。堀内さんのオフィーリアはちょっと若々しさに欠けたものの品のよさでは岩崎オフィーリアの上を行った。衣装はバツグン。どこで作ったんすか?どれもかわいかった。カッコよかった。佐野くんのネグリジェと来た日には(以下自主規制)

トンカツロック'02.4.2120th Century、須藤理彩ほかBunkamuraシアターコクーン
役者が特に悪かったとは思わない。それぞれ直したらもっとよくなるのに!というところはあったけど、それはまた別のお話(というか、キリがない)。ストーリーが悪かったとも思わない。間が長いのにはほとほと疲れたけど、そんなもん詰めればいいだけのことだ。昨年・一昨年の話にも確かに似ているが、まあ、世界が違うということで一応思考を逃がす余地はある。音楽が去年・一昨年と似ているのも、同じところが手がけているならしょうがない。変えてほしかったけど。照明もまあ、一箇所気になった以外はキレイだった。しかしながら、脚本家と根本的に考え方が違うことにはどう料理したって楽しめるワケがない。一幕はまあそれなりに納得して見れたものの、二幕になってから怒涛の違和感の嵐。二度のエールは必要だったんですか。もっと他に言い方は、表現の仕方は無かったんですか。言わせたいことはわかるけど、その内容がそもそも私には合わない。反論したいことが頭と心に渦巻いてキモチ悪いことこの上ない。帰ってからホントに吐きました。ええ、ゲロっと。

びっくり箱/重役読本'02.4.20有馬稲子、河合美智子、内海光司ほか三越劇場
一部が一時間程度の寸劇、二部が朗読形式でおこなわれたのですが、いきなり通路から内海くんが出てきてびびった(笑)。(←目当てだったので)客層をよく把握していて、きちんとお芝居しながらも巧みに客いじりが入り、もちろん筋がしっかりしているので脱線しすぎずきちんと話が流れてゆく。二部でちょっと遊びすぎが目立ったけど(とりあえず間違えないでください(笑)。気抜けすぎです)、客席のおばちゃんたちも笑ってたし、終始なごやかムード。これも向田先生のお人柄なのか。それにしても三越劇場は見にくいなぁ。(フラットなんです。)

「葵上」「卒塔婆小町」'02.4.6美輪明宏、宅麻伸ほかPARCO劇場
美輪サマの合図でスモークと共にステージへ滑り出てくる巨大ヨット(白)!99歳のばあ様があら不思議、19歳の生娘に!そしてみんなで踊れ!踊れ!
…というカンジでまさに美輪サマワンダーランド。この舞台は美輪サマでなければ成立せず、あの役は美輪サマでなければ演じきれまい。そして美輪サマ以外の全ての出演者たちは、美輪サマを引き立てるために存在するのだ!はーっはっは!
底辺に根強く残る60年代だか70年代だかわかんないけどレトロな香りが21世紀の世に却って新鮮に見えたり。ヨットのマストに寄りかかって石原裕次郎ばりの演技をかます宅間伸とか、ヨットのへりで水を掛け合って遊ぶ美輪サマと宅間伸とか、スモークもうもうの中踊り狂う美輪サマと宅間伸とか、もう胸焼けしそうなほどに堪能させて頂きました。
あと、香りに敏感な方はご注意を。美輪サマも、見に来てるオバちゃんたちも相当スゴいです。

身毒丸'02.3.30藤原竜也、白石加代子他Bunkamuraシアターコクーン
これでもかと作りこまれた異世界情緒。セット、衣装、照明、音、役者の一挙一動全ての要素がそれぞれ強烈な個性を発しながらもどれもジャマすることなく一つの異世界を作り上げている。惹かれあいつつも憎しみ合う母と息子の間には血の繋がりを超越した絆とエロスがひしひしと伝わる。血が繋がっていなくとも女は母であり、少年は息子。母と子でありながらも二人は互いにどうしようもなく執着し合う。あの内容の濃さからいって1時間半という時間は妥当なのだろう。
しっかしながら、やはり何度考えても、どー斜めに見てもラストの演出だけは頂けないのだ。芝居全体はものすごく好きだし、感動もしたんだが、あの演出だけは好きじゃない。それだけです。
あ、隣の女の人が終わった瞬間でかい身体をうち震わせてしゃくりあげながら号泣してて、それが白石さんより怖かった(笑)。

彦馬がゆく'02.3.21小日向文世、筒井道隆、酒井美紀ほかル・テアトル銀座
素直に面白かった!
3時間半を長く感じさせなかったのは、脚本や演出もさることながら、絶妙のテンポや間でスバラシイ演技を見せてくださった役者さんたちのおかげでしょう。ぜったい。
照明の使い方が上手くて感心。また、絵的にはラストシーンがものすごくキレイで印象的だった。瀬戸カトリーヌさんが上手いのにびっくり。バラエティのイメージしか無かったので大幅に見直しました。参りました。あー、それにしても小日向さん好きですー。和みます〜。

天保十二年のシェイクスピア'02.3.16劇団☆新感線赤坂ACTシアター
今これを演るにあたって、新感線(っていうかいのうえさん)が手がけたというのはベストな選択だったと思う。普通にやってたら絶対に面白くならない。(っていうか、一般受けはしないだろう。)
しかし…主役は残念ながらミスキャストに思えて仕方がなかった。決して下手な訳ではなく、カラーが決定的に違うのだ。本来三世治のような男が持っているであろう卑屈さや泥臭さや生臭さが上川さんからは伝わってこない。勿体無い。もっと嫌らしくて汚らしくて目を背けたくなるような奴だったならば、きっとラストの見方が変わったはずなのに。
(そういえばシェイクスピアといいつつも、ほとんどシェイクスピアを感じさせない作りになっていた。ハムレットのところは思わず声が出るほど笑ったが)
演出はとにかく圧巻。あの見せ方の上手さにはとにかく感嘆を禁じえない。熊谷さんの老婆演技はお見事だったし、沢口さんの早替えもスゴい(笑)。西牟田さん超キレイ。あれだけ大きなとこの演目にしては結構性描写がえげつなくて、その辺もなんとなく昭和を彷彿とさせた。
あとは小さいことだけど、ACTで大音響は向かない。3時間半は長い。そんなとこでしょうか。大きな感動は無かったけど、いろんな意味でスゴい、迫力のある芝居でした。

ドン・キホーテ'02.3.9牧阿佐美バレエ団ゆうぽうと簡易保険ホール
多忙を理由に友達との約束をキャンセルしたくせに、その用事から逃亡を図って当日券で行ってきてしまいました…。ごめんねみんな。(近所だったのでつい…)
ドン・キホーテはパワフル&スピード感があって元気が出ます。というわけでその後はがんばって作業できました。楽しかった!

売り言葉'02.2.17大竹しのぶスパイラルホール
本当に恐ろしい女優さんだ…。時には笑い、時には息を詰めて目の前のでっかいお兄さんの影から舞台上をただ見つめ続け、全てが終わって暗転したとき初めて思いっきり震えが来た。オリジナリティに富んだ装置や演出も勿論見ごたえアリアリ。そして高村光太郎がちょっとキライになった(笑)。あぁ、切ねぇなぁ…。

嵐が丘'02.1.5松たか子、岡本健一他新橋演舞場
新年一発目にふさわしいお芝居でした!松さん、やっぱり上手いよ〜(感動)。本来代役だったはずのオカケン様ですが、やっぱり吾郎ちゃんがやるよりはワイルドさが出ててよかったかもしれないなあ、と思いましたです。「幽霊になって出ろ!」は絶対名セリフだと思う。原作も読もうと思った。予想していたよりも笑いの部分も多く(そこが岩松さん風味だそうな)、すごく楽しかったっす。ラストの演出には圧巻。いいなあ、黒のズルズル。(←?)


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