ラインのしなやかさ(測定結果)
測定方法はこちらを参照してください。
ナイロンライン20種類、フロロカーボンライン16種類について曲げ弾性を測定した。曲げ弾性の数値が大きいほどラインがしなやかであることを示す。 尚、同じ号数でもラインの太さが微妙に違うので、直径の実測値から算出した実号数 と曲げ弾性とをプロットした。図はNO.3錘を使用した時のもの。 手で触っても判るが、測定値で見てもナイロンラインがフロロカーボンラインよりしなやかなことが判る。 数値的にはナイロンラインはフロロカーボンの1.5−2倍の号数と同程度のしなやかさということ。
同じ銘柄で号数が異なるラインの測定結果を抜粋した。某メーカーのナイロンラインでソフトタイプとハードタイプがあり、謳い文句通り、ソフトタイプの方がしなやかである結果であった。また、グラフにはないが、しなやかさを謳っているフロロカーボンラインの銘柄はフロロカーボンの中では、やはりしなやかなことが判った。 曲げ弾性の測定方法は問題がいくつかあったものの、解析してみると結構精度良く測定できている印象であった。
右図は測定方法でも記載したフロロカーボン1.2号の曲げ弾性測定結果で、カールの向き(上反り/下反り)により曲げ弾性が大きく違うことを示している。 これはライン本来の弾性率よりカールの程度の方がしなやかさに大きな影響を与えることを意味する。 カールがついたままのラインは硬い方向があるということで、使用前にラインを引っ張ってカールを伸ばすことは、しなやかさを高める(均一にする)点からも必要であることを示す。 釣りを始める前にハリスはギュ〜と引張りましょう!
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4.今後の検討項目 今後もしなやかさのデータの追加をしていく予定です。 さらにラインのしなやかさにはカール(糸癖)の程度が大きく影響しているので、カールの付きやすさを調べたい。でもカールの付きやすさは経時変化が関係しているので評価がより難しい。どうやれば良いか?熱を加えて促進実験 ができるかな?
ちなみにクレハのHPにはフロロカーボンラインは経時劣化しないものの、経時的にカールが付きやすいとの記載があります。 |