70の手習い水彩画 プロローグ

       今から約20年前、51歳のときに山登りを始めました。たちまち山の虜になってしまいました。
       山での感動をカメラだけでなく絵にしてみたい。何十年来の夢だった水彩画への好機と思いました。
       携帯用のスケッチ道具をザックにしのばせ、誰も見ていないのを確かめ、隠れるようにしてスケッチの
       真似ごとをするようになりました。とても絵と言える代物ではありません。

       その後山での写真もずいぶん撮りましたが、何となく物足らなさを感じるようになり、時にはカメラは
       携帯せずに簡単なスケッチだけですませることも多々ありました。

       しかし絵の基礎も何もありません。上達のしようもありません。いつか絵を習ってみたい、いつか・・・と
       思いつつ年月は流れて、ようやくカルチャー教室へと足を向けました。

       夢中で山を登った20年、登った山の数は北海道から九州まで1500座以上、もう十分登りました。
       そしてやがては体力的に登山が適わない日の来るのも間違いありません。それもいま水彩画へ
       ターンするきっかけになりました。

       恥ずかしいのですが、山ではじめて描いた絵などを披露してプロローグとさせていただきます。

                                                      (2006年4月 69歳)

       
1991.01.26(カルチャー教室へ入る15年前)


正真正銘、はじめて山で描いた絵です。
奥多摩の笹尾根という山です。(F1号)
混色の方法も分からずに、生々しい色を塗りつけていたようです。

1996.03.26(カルチャー教室へ入る11年前)


これは中央線笹子駅です。中央線沿線の日帰りハイキングでこの駅はずいぶんお世話になりました。
定年退職で東京を離れることになり、もう笹子駅を利用することはない、そんな感傷でハイキングのおりに描きました。

1998.04.19(カルチャー教室へ入る9年前) 


笈ケ岳残雪期単独登山のとき、幕営地のテントから三方岩岳をスケッチしました。(ハガキ)
2000年5月(カルチャー教室へ入る6年前)


奈良に住んでいたころ、絵のサークル仲間と知り合う機会があって、京都府美山町のかや葺き民家の里へ一泊写生についていきました。そのときの絵です。(F6)
絵の形態をなさないこんなスケッチでも私には大変なことでした。
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