◆◆第17話◆◆

 

 無理矢理キーワードをつけるなんて、考えてみれば某ニュースバラエティみたいなノリだなぁ、と思いつつ。本日のキーワードは、『二股』でいかがでしょうか?
 変身をといて戻ってきた津上が、なにやら言い争うようなようすの亜紀と涼を見つける。割って入って、涼の顔を見るなり「俺を殴ったひと」って、もしもし? どんな認識のしかたをしているやら。殴られたことは覚えてたけど、そうなった経緯とか、あのときの湖の女性のその後なんかには、まるで興味がなかったんでしょうか? 涼の元カノに関してもだったけど、津上ったら薄情者?
 そうして、私が聞き出せと先週の感想で書いたようなことを、しっかり聴こうとしてくれた真魚ちゃん。やっぱり、君は偉い!と、思ったのに、なんで笑ってごまかされておしまいかなぁ。うう、津上だってね、本気で過去を知る気になったというなら、少しは真面目に家族の有無くらいは確認しろってば。どうなってるんだ、このひとたちは。
 そうして、警視庁の皆さま。グレードアップした北條の厭味炸裂! あぎと捕獲後のG3の使いみち。「交通整理くらいなら出来るでしょう」と、言いつつまた肩を叩いていきました。なんだかんだ言って、触りたいんじゃないのか、こいつは。そして、そんな北條に対して氷川の台詞。「今初めて思いましたよ、北條さん、やっぱり嫌な人かも知れないって」うう、天然だったのか、氷川たったら。今、初めてということは、あんなことやこんなことを言われたときとか、そしてあの殴るきっかけになったときとか、ずっとずっと、いったい、どんな人だと思っていたというのだ?
「ちょっと、仕事熱心で真面目過ぎて周囲の状況が把握出来ず、また、少々言葉の使い方を間違っていて、周囲とのコミュニケーションが不得意だけど、言っていることは正しいひと」とでも、思っていたというのだろうか? お人好しを極めてますな。
 亜紀をおくっていって、よくこのアパートに泊まったなどとほざかれ、うろたえる津上。恰好悪すぎで、こっちが恥ずかしいよ。えーん。ガードレールに後ろ向きに足をとられ、転がるなんてザマ・・・しかし、転んでるのにあっさりと帰っていく亜紀ってば、やっぱりヤな女だ。ポーズでもいいから、ちょっとくらい心配しろ!
 まぁ、多分彼女の関心はすでに涼のほうに向いてたんでしょうね。転がってるのも、目に入っちゃいないのかも知れない。
 涼に守ってもらおうとして・・・とかなんとか言いつつ、部屋にあげる亜紀。守ってくれるかも知れないけど、一人暮らしでほかに誰もいないときによく知りもしない男を部屋に入れるのって、どうよ?
 しかも、津上のことはホントにただあぎとを利用したいだけみたいに見えるけど、涼のことは本気で好きみたいです、このひと。しかし、やってることは、まんま『二股』
 そして、電話の相手――はやっぱりあかつき号の同士らしい――に、涼はもう長く生きられないかも知れないから、利用価値がないと告げている。
 うがった見方をすると、長くないかどうかはさておき、利用したくないってことだったんじゃないんでしょうか?
 津上にべたべたまとわりつかれるくらいだったら、涼のほうに行ってください。とか、言ったら、涼のFANに叱られるでしょうか?
 真魚は、亜紀が嘘をついたことに気がついた。あの、ソフトボールの話。私も先週見たときに、やけに具体的な話を持ち出すところがなんだか妙だと思ったんですが、なにが妙だかは解らなかった。なにせ「この女、許せん!!!」と怒りに震えていたので、冷静な判断がくだせなかった。言われてみれば、その通りで、ソフトボールは累に出たら、ベースから足を離せないのだった。やったことあるし、ルールだって知ってたのに、気がつかないなんて迂闊だったなぁ。
 そして、真魚の鋭い勘が外れることはまず有り得ないので、どう考えてもやっぱりあの女が、恋人だったなんて考えられないというのに、荷物をまとめる津上。真魚に亜紀が好きなのかと問われ。「亜紀さんも・・・みんな好きなんだよ。そういうのって駄目なのかな?」だって。

 駄目です!!

 と、テレビの前で拳を固めた私だった。
 みんな好きということは、誰も好きじゃないってことだよ。というのは、昔読んだ少女マンガに出てきた台詞なんですが、なるほどな、と思ったものです。好きっていうのは、比較の対象があってこそ判断のつくことなので、みんなが好きなら、みんなが嫌いなのとも一緒だと。まぁ、そこまで言わないまでも、もっと感覚的な印象でも、やっぱりみんな同じように好きだと言うなら、結局そんなの好きのうちには入らないような気がするのでした。
 そうして、部屋から出ていった涼を追いかける亜紀。二人なら生きていけるかも、だなどとほざく。やっぱり『二股』しかも、本命は涼のほうらしい。
 そこへアンノウンが出てきて、見張っていた北條も捕獲作戦を実行する。
 もしもし? ぎるすとあぎとの見分け、つかないはずないですよね?
 というわけで、北條もこれじゃあ『二股』二兎を追うものは一兎も得ず。って言葉をプレゼントしよう。
 いや、同時に追いかけたわけではないんですがね。
 そして、警察の特殊ガス弾のまえに、ぎるすは倒れた・・・ように見せてこれって死んだフリ?
 かけつけた北條の足を掴んで起き上がるぎるす。強〜い。(←寝惚けたらしい。さっきも一度見たら、足なんか掴んでないよ。嘘ばっかり。ただ、ぴくりとも動かないので、しとめたかと寄ってきた北條&警官隊に、いきなり起き上がって襲いかかったのでした)
 で、武装した警官隊は適当に散らした後で、ターゲットを過たず、北條に狙いを定めるぎるす。
 間一髪。こりゃあ、顔をやられるのか? と、思ったところへG3登場。氷川ったら、あとちょっとだけ待ってれば北條を排除できたかも知れないのに、やっぱりお人好しだわ。と、小沢さんなら言うかも知れない。小沢さんの心境を慮っただけです。はい、私がそう言ったわけじゃないです。言ってる? 言ってるかな。へへ。
 戦うぎるすとG3。いいけどね。氷川、G3に向かって「君は」(←これも見直したら違ってた。「おまえは」だよ。どうしても、氷川って礼儀正しく呼びかけそうなイメージがあったもんで、間違っちゃいました^^;)って・・・。なんでそういう呼びかけなわけでしょうか? アンノウンには最初から言葉など通じないと決めてかかり、ちょっと形が似てる気がするぎるすは、最初から言葉が通じるだろうと思ったんでしょうか?
 しかも、あの状況でぎるすが逃げられたのって、氷川が追いかけなかったせいだとしか思えないのですが、いったい氷川はなにをしてたのでしょう?
 相変わらず広げられた風呂敷は、拡大するばっかりなのでした。
 

 

◆◆第18話◆◆

 パン屋でバイトするらしい津上。どこどこ、どこの店? パンなら好きだし、毎日でも買いに行くわ!! って、鬼子母神商店街のあたりかなぁ。
 小沢さん、クビ? それは、つまらないでしょう。だいたい、なんで禁止された特殊ガス弾を持ち出した北條よりも、G3チームに責任があるって話になっちゃうんでしょう? 司なんとかっておじさんもなぁ、もっと美形だったら美味しい展開だったんですけどねー。美味しい。なにがだ? はは、今まで見せたことのないような笑顔だそうですよ、北條。そのあと、それで狂喜乱舞するひとと会う予定があるんですけど、うるさかったら困るから猿轡でも用意していこうかなぁ。

 

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